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2022年10月用カレンダー公開


当店オリジナル2022年10月用の月カレンダーを公開しました。
今月のカレンダー画像は、最後のブルートレインにして
JR最後の急行列車「はまなす」のイラスト編成図です。

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牽引機はED79とDD51の北斗星色仕様。
ED79形交流電気機関車は青森駅から函館駅まで。
函館駅からはDD51形ディーゼル機関車が札幌駅まで
牽引の任に当たりました。

DD51は「トワイライトエクスプレス」の牽引も務めましたが、
「トワイライト」には重連で牽引を行ったのに対し、
「はまなす」は単機での牽引が行われていました。

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ED79形交流電気機関車

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DD51形ディーゼル機関車(北斗星色)

客車編成は14系座席と24系客車の10両編成です。
20系寝台を筆頭にブルートレインは客車編成における
統一感の美しさが特徴の1つとなっていましたが、
座席と寝台の混成編成だった「はまなす」は、屋根上の
クーラーを含め、車高そのものが揃っていませんでした。

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スハネフ14

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オハ14「ドリームカー」

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オハ14「のびのびカーペットカー」

「はまなす」には自由席の座席車にB寝台。また指定席と
なっていた「ドリームカー」、さらに4号車はカーペット敷きの
「のびのびカーペットカー」とバリエーション豊かな客車で
運用されていました。

メイクアップシールでもKATOの品番10-1138、10-1139両製品に
対応した「寝台急行はまなす」が好評発売中です。

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スハフ14

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自由席ながら洒落たデザインの座席モケットになっています。

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オハ14「ドリームカー」

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183系気動車のグリーン車用座席が転用され、
4号車側にはミニラウンジが設置されていました。

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オハ14「のびのびカーペットカー」

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昨今のプライバシーと安全性が優先された列車では
考えられない車両です。構造は比較的シンプルなのですが、
シールを貼ると印象が大きく変化します。

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「寝台急行 はまなす 10両セット」4,400円
品番:TM-KN057
(※上記販売価格は、2022年9月時点のものです)

また、月カレンダーはA4サイズのPDFデータになっています。
下記のリンクからダウンロードしてご自由にお使いください。
10月用カレンダーのダウンロードはこちら>>
(※ダウンロードは期間限定となります)

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また、「はまなす」と同じく青函トンネル経由で運行されていた
定期列車「北斗星」、「トワイライトエクスプレス」、そして
「カシオペア」対応メイクアップシールもKATO用・TOMIX用の
各パッケージが絶賛発売中です。

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~KATO対応~
「E26系カシオペア基本6両セット」4,180円
(品番:TM-KN001)
「E26系カシオペア増結6両セット」3,740円
(品番:TM-KN002)
~TOMIX対応~
「JRE26系カシオペア基本6両セット」4,840円
(品番:TM-TN001)
「JRE26系カシオペア増結6両セット」4,400円
(品番:TM-TN002)
(※上記販売価格は、2022年9月時点のものです)

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~KATO対応~
「24系寝台特急トワイライトエクスプレス基本6両セット」4,400円
(品番:TM-KN003)
「24系寝台特急トワイライトエクスプレス増結4両セット」3,740円
(品番:TM-KN004)
~TOMIX対応~
「JR24系トワイライトエクスプレス基本5両セット」4,180円
(品番:TM-TN003)
「JR24系トワイライトエクスプレス増結5両セット」4,180円
(品番:TM-TN004)
(※上記販売価格は、2022年9月時点のものです)

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~KATO対応~
「24系寝台特急北斗星デラックス編成基本6両セット」 4,180円
(品番:TM-KN005)
「24系寝台特急北斗星デラックス編成増結6両セット」 4,180円
(品番:TM-KN006)
~TOMIX対応~
「JR24系25形特急寝台客車北斗星・混成編成基本5両セット」4,180円
(品番:TM-TN005)
「JR 24系25形 特急寝台客車北斗星・混成編成増結B7両セット」5,060円
(品番:TM-TN006)
(※上記販売価格は、2022年9月時点のものです)
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電源車~小さな窓から見える存在感~

 
「どうやって、カニの存在感を出したものか…」 

電源車のカニは一般の乗客は立ち入る事が出来ず、車内の内装も
ブルトレ編成の他の寝台車や食堂車とは趣がまったく異なっています。

また、模型の成型自体も他の寝台客車と比べ、シンプルな造りに
なっており、車体側面の窓ガラスから見える車内部分も限定的。

これまで製作室では模型の編成に合わせて、電源車「マヤ20」「カニ21」
「カニ22」、そして「カニ24」をそれぞれシール化してきましたが、
今回は製作室で電源車カニのシールを製作することになった当時の
苦悩(?)エピソードをご紹介させていただきます。 

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カニ24

さて、ブログ冒頭の文章に戻ります。
「どうやって、カニの存在感を出したものか…」 

カニのシールはこれまでのシール製作手法や考え方は通用しない
のが明らかです。 そこで、スタッフ陣でどのような内装シールを
製作していくべきかディスカッションの場を設ける事になったのでした。

その話し合いの中で、あるスタッフが「車内の話ではないが、カニの
特徴といえばあの爆音だ」と発言。

他のスタッフは爆音?といった表情でしたが、そこで「面白いかも
しれない」とは長老の言です。続けてこんな逸話があると言葉を
続けたのでした。

それはある映画撮影でのエピソードで、ある撮影現場で小道具さんが
撮影セットの机の引き出しの中にも、作品の時代に合わせた小物を
きちんと入れていたというもので、それを見た役者さんが感動した
という話です。

見えないところにまで小物を入れておく。一般的には黒澤明監督の
「赤ひげ」でのエピソードとして有名な話ですが、実際にはこうした
製作の裏話はかなりの現場であるのではないでしょうか。

この話を受けて、模型ボディの窓ガラスからは全く見えない発電機の
前後位側や上部のところまでシール化していくという事で話がまとまって
いきました。

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20系さくらのカニ22

それと同時に、カニでは2基の発電機から爆音が聞こえて
来るようなシールのデザインを目指してみようということに。
しかし、音が聞こえて来るようなシールデザインを目指すとは
言っても具体的にはどうすればよいのか。

決して合理的な説明が出来るような話ではありませんが、
製作室が辿り着いたのが、これまでのシール製作の技術を
超えた“超絶技巧”表現による発電機デザインに挑戦してみよう
というものでした。

という事で、ここからは超絶技巧による再現にこだわったディーゼル
発電機のデザインデータを紹介していきます。

電源車の発電機部分は、ブルトレに限らずメイクアップシールの
すべてのシールの中で、最もメカニック的なデザインを必要とする
部分になります。

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カニ21のディーゼル機関発電機図面データ

上の画像はカニ21のディーゼル機関発電機を製図したものです。
ディーゼル発電機自体が複雑な構造をしているだけではなく、
参考となる資料も少ない為、デザイン化は困難を極めます。

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カニ21・カニ22シール画像データ

DMF31系エンジンとPAG1形発電機2基が搭載された
カニ21とカニ22。そのあまりの音の大きさ故に、ディーゼル
機関に消音機を取り付けて防音対策が取られました。

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カニ22の大容量電動発電機

カニ22ではパンタグラフによる集電で稼働する大容量
発電機も追加されており、さくら用のカニ22では大容量
発電機もデザインしています。

次はカニ24の発電機の図面とデザイン化したシールの
画像データです。

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カニ24のディーゼル機関発電機と図面データ

画像を見るとまるで設計図面のようですが、この後の陰影付けを
行っていく上で、これくらい細かな図面を起こしておかなければ、
リアルな発電機のデザインを製作する事が出来ません。

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24系25形はやぶさ用のカニ24シール画像データ

カニ24にはディーゼル機関DMF31Z系エンジンと発電機DM95を
組合わせたディーゼル発電装置が2基搭載されています。

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24系金帯あさかぜ用のカニ24シール画像データ

「はやぶさ」用のカニ24は0番台、「金帯あさかぜ」用の
カニ24は100番台となっており、ディーゼル発電装置の
デザインも違ったものになっています。

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24系25形富士用のカニ24シール画像データ

24系25形「富士」用のカニ24では、ディーゼル機関発電機は
フィルムシールではなくマットシールで再現するように
なっており、他の「はやぶさ」「あさかぜ」のプラバン加工
によるディーゼル機関発電機とは再現方法が異なっています。

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ディーゼル機関発電機

メイクアップシールでは模型の成型も考慮に入れて、製品によって
ディーゼル機関発電機の再現に違いがあります。そうしたこともあり、
これまでカニ24はトータルで5タイプの発電機をデザインしてきました。
尚、今回のブログでは触れていませんが、北斗星とあけぼの用の
カニ24には耐寒と防音対策をしたエンジンとしてデザインをしています。

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24系25形はやぶさ用のカニ24

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はやぶさ用カニ24の乗務員室と消火用ボンベ

また、カニ前面の運転台スペースの壁面シールの
ボタン類や荷物室の1番後ろ側に備えられている
消化用の炭酸ガスボンベなどもシール化しています。

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小さな窓から見える存在感をシールで

発電機の爆音が轟いているようなシールデザインを目指し、超絶技巧の
シール表現に挑戦するというのは、見方によっては作り手側の自己満足
でしかないのかもしれません。

しかし只の自己満足に留まらず、そのこだわりがあるからこそシール
貼付を施した電源車の存在感の魅力が増すのだと信じ、更にはシール
加工をいただいたお客様に、ブルートレインが走行していた時の爆音が
聞こえてくるようだ、と感じていただければ望外の喜びなのでした。

という事で今回はカニ21・22とカニ24のシールデザインデータを中心に、
電源車の製作裏話をご紹介させていただきました。
 
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追記:本ブログ掲載後、当店のお客様よりメイクアップシールを
貼ったカニ24のお写真とメッセージを頂戴いたしましたので、
最後にご紹介いたします。

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発電機室に作業員の姿が!?

“ブルートレインの電源車は発電機の唸り音に力強さを感じ、
それがなんと客車客室の電源の為だけに動いている。
そのような存在にブルートレインが現役であった当時は
頼もしさを感じる一方、窓が小さく中の様子がどのように
なってるのか興味津々で駅に停車してる電源の小さな汚れた
窓から中の様子を伺ってました。
昔、駅に停車していた電源車を覗き込んだのと同様に
今はNゲージ車両の窓から覗き込んでます。”
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平面の中に奥行き感を

シール製作の肝となるのは“グラデーション”という事で、
当製作スタッフが電気機関車や蒸気機関車のイラストを
描きながらグラデーションについて勉強中であることは、
先日のブログでもご紹介したとおりです。

ところで、そもそもグラデーションとは何かと言えば、
「色の明暗や色調を連続的に変化させる事」になります。
シール製作においてはグラデーションの特性を活かし、
物体に“立体感”を生み出す事を目的に使用しています。

そして、物体に立体感を生み出すグラデーションを
更に突き詰めれば、空間の遠近の表現にも活用
する事が出来ます。

今回は、シール製作におけるグラデーションを用いた
遠近感デザインについて3つほどご紹介します。

其の1:カシオペアの階段表現

下の写真は「カシオペア」スロネE27の通路壁面に
メイクアップシールを貼ったものです。

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カシオペア「スロネE27」ツインへの入口階段部分

場所はちょうどツイン個室への入口階段に当たります。

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「スロネE27」シールデータ拡大画像

模型の成型でも階段の丸みを帯びた壁面が成型されて
いるのですが、シールでは敢えてカーブを帯びた
階段部分にグラデーションを活用しながら、奥行き感の
ある入り口部分をデザインしました。

奥に行くほど影の陰影が強くなっています。
遠近感にカーブを持たせるというのはなかなかに
表現が難しいのですが、階段やドアを全て見せないと
いうのもポイントです。

其の2:スーパーはくとの洗面&荷物置き場

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「スーパーはくと」洗面台

上の写真は「HOT7000系スーパーはくと」のデッキ
洗面スペースです。

成型上では実際の洗面台部分は何もありませんが、
シールでは奥まった洗面台スペースを表現。

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洗面台スペースのシールデータ拡大画像

洗面スペースは遠近法を使い、その上でグラデー
ションの陰影を強めに入れています。左右の壁面と
床の部分に注目してもらうと分かりやすいのでは
ないでしょうか。
ちなみに洗面の手洗い鉢は実車と同じく中井窯です。

号車変わってこちらは大型の荷物置き場です。

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「スーパーはくと」荷物置き場

洗面スペースと同様に遠近法と陰影を併用して
荷物置き場をデザインしました。

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荷物置き場のシールデータ拡大画像

実際に荷物置き場の前に立ってみても、画像の様に
荷物置き場の奥側がこれほど暗くなる事はありません。

しかし、この荷物置き場のように単色の壁面スペースを
平面のシールでデザインする場合、陰影部分をある程度
強調しないと奥行き感が感じられませんので、意図的に
グラデーションの陰影をつけてあります。

このようにメイクアップシールでは、遠近法とグラデー
ションによる陰影を付けることで、奥行き感を再現して
います。

それでは最後に、その奥行き感をさらに広げた事例を
ご紹介します。

其の3:787系つばめの連結面

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「787系つばめ」連結面シール画像拡大データ

上画像のデータは「787系つばめ」の列車連結面
部分を再現したシールのデザインデータです。

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車体ボディに貼る連結面再現シール

このシールは車内に使うシールではなく、車両の幌パーツを
いったん取り外して、ボディの連結面に直接貼るシールです。

「787系つばめ」の編成には、ドアで区切られず車両同士が
そのまま繋がっている箇所があります。シールではその
奥行き感を再現しました。もちろん、ドアが設置された
車両にはドアのシールが付属しています。

今回、ご紹介してきましたように、列車の車内には
個室の入口や洗面スペース、そして車両の連結部分など、
奥行き感が必要となる箇所が点在しています。

ブログの冒頭でグラデーションは“空間の遠近の
表現にも活用する事が出来ます”と述べました。

しかし、シールデザインで本当に重要になるのは遠近の
表現に留まらない空間の奥行き感です。

当然、車内すべてのシールに奥行き感を表現すれば
良いというものではありません。そこにはメリハリも
必要となりますが、平面なシールに実感的な効果を
もたらすのはこの奥行き感なのです。

今回はグラデーションによる立体感の表現から一歩
進んで、陰影付けによる奥行き感の表現演出について
ご紹介しました。

2022年8月用カレンダー公開

当店オリジナル2022年8月用の月カレンダーを公開しました。

今月のカレンダー画像は、EF66牽引による「24系特急寝台
あさかぜ」15両のイラスト編成図です。

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牽引機のEF66は国鉄が1968年(昭和43年)から、高速貨物の
牽引を目的に製造を開始したハイパワー電気機関車です。

ご存じのように、貨物だけではなくブルトレの牽引でも
余すことなくその力を発揮しました。

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「あさかぜ」のヘッドマークを掲げたEF66

しかし、一時代を築いたEF66も今年3月の改正では運用が
さらに減ったばかりか、半世紀にわたり貨物輸送を担った
EF66-27号機が引退。

徐々に貨物輸送でも運用が減少しているEF66ではありますが、
1968年の登場時、同時期に誕生した他の機関車が箱形で
あったのに対して、EF66は流線形でデザインされており、
多くの注目を集めました。

特に先頭部分では運転士の安全性と疲労の軽減を目的も
あって、窓の下が膨らんでいます。イラスト化する場合、
こうした微妙な角度の表現もEF66らしさを印象付ける
重要な要素となります。

また、台車は両端がDT133、中間がDT134台車。重量の
ある貨物を高速で牽引し得る性能の台車という事で、
やはり機構そのものも他の機関車とは一線を画しています。

客車編成は東京~博多間を1987年(昭和62年)から1992年
(平成4年)まで運行した「あさかぜ1・4号」の金帯編成です。

今回イラスト化した「あさかぜ」では、オハネ24のカルテットや
スハネ25デュエットが組み込まれた豪華編成仕様となっています。

イラストの窓から見える車内の再現には、メイクアップシール
でも採用しているデザインを使用。

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左:オハネフ25 右:オハネ24-702(カルテット)

B寝台の特徴でもある窓際に設えられた梯子を基点にして
奥行き感を強調しました。オハネフ25とオハネ24では
カーテンのデザインも異なっています。

また、オハネ24では個室と通路の仕切り壁面と入口のドアを
再現しました。

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左:オロネ25 右:スハネ25-702(デュエット)

編成上、オロネ25は通路側の再現になります。
スハネ25デュエットは、オハネ24カルテット同様、
個室の壁面ドアもデザインしました。
 
オロネ25、スハネ25デュエット室内どちらのデザインも、
メイクアップシールのフィルムシールで実際に採用して
いるデザインです。

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左:オシ24 右:カニ24

オシ24の食堂です。窓際のカーテンとテーブルに設置された
スタンドをデザイン。ちなみにスタンドには薄っすらライトが
点灯しています。

カニ24の発電機部分のデザインもメイクアップシールで
採用しているもので、模型の発電機部分をリアルに再現する
ことが可能です。

尚、カレンダーのデータはA4サイズのpdfファイルと
なっています。下記からダウンロードしてお使いください。
2022年8月用カレンダーダウンロードはこちら>>
(※カレンダーのダウンロードは期間限定になります)

また、今回イラスト化した「24系寝台特急あさかぜ」対応の
メイクアップシールも好評発売中です。

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「24系 寝台特急 あさかぜ(金帯)基本7両セット」4,400円
(品番:TM-KN028)
「24系 寝台特急 あさかぜ(金帯)増結8両セット」4,400円
(品番:TM-KN029)
(※上記販売価格は、2022年8月時点のものです)

長老からのダメ出し3選


昨日のブログでは、製作スタッフのシールデザインに、音楽用語を
使ってダメ出し要求を突きつける長老の話をお届けしました。

今回は実際にあった長老のダメ出し例をいくつかご紹介します。
 
 
ケース1:ドアの影を…

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「24系北斗星」オハネ25

上記の画像は、「24系寝台特急北斗星」のオハネ25を
通路側から見た写真です。

そして、下の画像データはスタッフがデザインしてきた
通路壁面の部分データを拡大したものになります。

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一見、模型の写真と違いがないように見えますが、長老からは
怒涛のダメ出しが出される事に。その中で特に強く指摘があった
のが、「やわらかなドアの影を入れて!」というのものでした。

そもそもドア周りの縁取りに陰影のグラデーションを施して
いますが、それだけではなくドアの表面自体にもグラデー
ションを施すように指示が。しかも“やわらかな影を”と
言って、ピアノ曲のCDを流すのでした。

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その後、何度かのリテイクでOKが出たのが上の画像データです。
単純にドアの表面にグラデーションを適用してしまうと、
ドアそのものが丸まって見えてしまう危険もありますが、
そうした見え方を回避出来るレベルを「やわらかな影」という
言葉で表現したのでした。

また、階段上の1番奥にデザインしたフットライト。
本来フットライトなどはその場を照らすほどの光量しかないので、
わずかなライト光をデザインしたところ、「ここは印象を大切に
したいから、クレッシェンドを利かせたアルペジオ」でいう
ダメ出しが入り、結果、現実よりも明るいフットライト光を
デザインすることになったのでした。


ケース2:スイートに相応しい…

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「24系トワイライトエクスプレス」スロネ25

写真は「24系トワイライトエクスプレス」のスロネ25
スイート個室です。ここではベッドの柄でダメ出しが!

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スイートのベッドの柄は唐草模様をベースにデザイン

スロネ25のスイートのベッドでは、実際の柄を参考に
ベジェ曲線でデザインを作成しました。
しかし、このデザインを見た長老は「スイートに相応しい
曲線感がない」の一言。

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更にはベッドの柄が均質では不自然という事で、
ゆがみを加えるフィルターワークを駆使して柄や
ラインを歪(ゆが)める加工を施しました。

ちなみに長老はフィルターワークを指示する際、
ギターのエフェクター表現を用いることが多く、
この時は「スイートベッド特有の歪(ひず)みを
ファズっぽく」との指示が。

後から知ったところによると、バンド界隈では
もっぱら“歪み”を「ゆがみ」ではなく、「ひずみ」と
表現するとの事でした。


ケース3:見えないような存在にも…

下の画像は最近のブログでも度々参考例の画像に
使用している「トワイライトエクスプレス」の
スロネフ25通路壁面に部分データです。

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ドアテクスチャの拡大画像データ
赤丸の左側はカラー調整済み、右側はテクスチャ素材


このドア部分のデザインには、色調調整用の画像と
1番下に模様の入ったテクスチャ画像を重ねて再現
している事は前々回のブログでご紹介した通りです。

また前回のブログにて、製作室ではサラウンド環境を
活かした音響システムで、音楽を体感する事を学びの
一環としているとご紹介しました。

ちなみに、音楽を聴く際は全ての楽器の音を聞き取る
ことが出来るよう、可能な限り大きな音で音楽を聴く
ようにしています。

大きな音量で音楽を聞くと、それまで気付かなかった
小さな楽器の音の存在に気付くことが出来るからです。

長老曰く、楽曲は普通の音量では分らないような
楽器の存在や演奏に支えられている。
そして、それはデザインワークでも同じであると。

スロネフ25の個室ドアに使用しているテクスチャ素材も、
完成したシールをパッと見ただけでは、細かな柄が
入っている事に気付かないかもしれません。

しかし音楽や楽曲がそうであるように、シールデザインに
於いても、一見して分からないような細かなデザインほど
実は大切なのだと繰り返しのダメ出しが出て、このドアの
テクスチャ画像の作成には嫌になるほどのリテイクが
あったのも、今は良い思い出です。

今回は、陰影の入れ方、柄の歪み、そして細かなデザインの
重要性と、3つのケースに分けて長老からのダメ出しの一部を
ご紹介させていただきました。