メイクアップシール「20系寝台特急あさかぜ(初期編成)」詳報4
本日の富塚通信はメイクアップシール「20系寝台特急あさかぜ
(初期編成)」詳報第4弾となります。

今回は7両増結セットにパッケージされている2等寝台「ナロネ22」、
そして別売のカーテン・ブラインドセットについてご紹介します。
「ナロネ22」
ナロネ22は「さくら」の運転開始に合わせて製造された事から、
ナロネ20やナロネ21より遅れること1年、1959年(昭和34年)から
1963年(昭和38年)にかけて8両が製造され、「さくら」の他、
「みずほ」「はやぶさ」でも活躍しました。


ナロネ22(メイクアップシール加工済み)


ナロネ22部分(メイクアップシール未使用)
この車両の特徴は1人用個室・開放式合造車となっていた事で、
前位側がナロネ20形と同じ1人用個室に、後位側は16名分の
開放寝台という造りになっていました。
メイクアップシールでもその特徴に合わせ、ナロネ20の
ルーメット個室とナロネ21のプルマン式開放寝台の両方を
足したシール構成となります。


左:トイレ、乗務員室 右:洗面所、荷物保管室
後位側に設置されたトイレ・洗面所、乗務員室及び
荷物保管室です。ちなみにトイレの隣側が乗務員室で、
洗面所の隣が乗務員室になります。
ナロネ21と同じくトイレと洗面所の通路との仕切りは
プラバン加工で再現すること出来ます。


左:プルマン式開放寝台 右:解放寝台と個室の境
開放寝台と個室スペースの間には仕切り壁面が設置さて、
個室側の区画には青色の壁面で挟まれた喫煙コーナーが
設けられていました。


左:ルーメット個室 右:個室区画と通路
個室内の構造自体はナロネ20のルーメット個室と共通であり、
もちろん入口の横に設置された洗面台も自作する事が可能です。

壁面の拡大画像データ
尚、ナロネ22個室の壁面デザインについてはナロネ20と
異なっており、薄いクリーム色の壁面と縛ったカーテンを
デザイン。
プルマン開放寝台の座席などについては、前回掲載した
詳報3をご覧ください。
「20系寝台特急あさかぜ(初期編成)」詳報3をご覧ください>>
詳報の最後は別売の「20系寝台特急あさかぜ(初期編成)
カーテン・ブラインド」セットについてです。
カーテン・ブラインドセットは各車両のカーテン、窓ガラス用
ブラインド、寝台の仕切りカーテンと備え付け寝具をセットに
したパッケージとなります。

カーテン・ブラインドシールの拡大画像データ
カーテン・ブラインド類は各車両ごとに設定。
窓用のカーテンでは窓の端に縛った状態と、カーテンを
開いて使用している状態のどちらをも再現可能。
また、国鉄時代のデザインを施した寝具シールを
B寝台や各個室のベッドに設置する事が出来ます。

ナハネ20の寝台再現が可能


寝台仕切りカーテン・寝具再現
B寝台用の仕切りカーテンも適宜シールをカットする
ことでカーテンの開閉具合を任意に調整できるので、
実車通りの再現をお楽しみいただけます。

ナロネ21:個室寝台カーテン

ナロネ22:解放寝台カーテン、窓カーテン

ナハネ20:寝台仕切りカーテン・ブラインド

ナシ20:食堂車カーテン
寝具シールを併用することでより寝台の臨場感が高まります。
カーテンやブラインドシールは、透明のゴム系接着剤や
両面テープを使って適宜模型に接着してご利用ください。
尚、「カーテン・ブラインド15両セット」は、基本8両セットと
増結7両セットを合わせた15両セットでのご提供となります。
メイクアップシール「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)」
基本8両セット・増結7両セット・カーテン・ブラインド15両
セットは好評発売中!

──────────────────────────────
「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)基本8両セット」4,620円
(シール品番:TM-KN154)
「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)増結7両セット」4,400円
(シール品番:TM-KN155)
「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)カーテン・
ブラインド15両セット」1,980円
(シール品番:TM-KN156)
(※上記販売価格は、2022年6月時点のものです)
──────────────────────────────
他に20系や「あさかぜ」対応のメイクアップシールとして、
KATOから2015年にリリースした「殿様あさかぜ」を再現した
「20系寝台特急あさかぜ」基本・増結セット、24系金帯の
「あさかぜ」編成模型に対応したメイクアップシールも
引き続き販売中です。

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「20系 寝台特急 あさかぜ 基本8両セット」4,620円
(シール品番:TM-KN018)
「20系 寝台特急 あさかぜ 増結7両セット」4,180円
(シール品番:TM-KN019)
「20系 あさかぜ カーテン・ブラインド15両セット」1,980円
(シール品番:TM-KN020)
(※上記販売価格は、2022年6月時点のものです)
──────────────────────────────

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「24系 寝台特急 あさかぜ(金帯)基本7両セット」4,400円
(シール品番:TM-KN028)
「24系 寝台特急 あさかぜ(金帯)増結8両セット」4,400円
(シール品番:TM-KN029)
(※上記販売価格は、2022年6月時点のものです)
──────────────────────────────
また、HOゲージ対応のメイクアップシールでは、ナハネフ22、
ナロネ21やナハネ20、カニ21といった「あさかぜ」編成を
構成した車両の内装再現をお楽しみいただける「20系特急形
寝台客車」用シールも好評発売中となっています。

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「20系 特急形 寝台客車 基本セット 4両」7,700円
(シール品番:TM-KH001)
「20系 特急形 寝台客車 増結単品セット 4両」7,700円
(シール品番:TM-KH002)
「20系 特急形 寝台客車 カーテン・ブラインドセット8両」3,520円
(シール品番:TM-KH003)
(※上記販売価格は、2022年6月時点のものです)
──────────────────────────────
今回販売した「20系寝台特急あさかぜ(初期編成)」以外にも
「あさかぜ」編成の各バリエーションの車内再現をお楽しみ
いただく事が出来ます。
メイクアップシールは店頭、若しくは通信販売にお求め下さい。
category: 20系寝台あさかぜ(初期編成)
メイクアップシール「20系寝台特急あさかぜ(初期編成)」詳報3
画期的な寝台車として「走るホテル」と称され、現代でも
根強い人気を誇る初代ブルートレイン20系「あさかぜ」。
その初期編成に対応したメイクアップシール
「20系寝台特急あさかぜ(初期編成)」が
先日販売を開始しました。

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「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)基本8両セット」4,620円
(シール品番:TM-KN154)
「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)増結7両セット」4,400円
(シール品番:TM-KN155)
「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)カーテン・
ブラインド15両セット」1,980円
(シール品番:TM-KN156)
(※上記販売価格は、2022年5月時点のものです)
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今回の富塚通信でも引き続き、1人用個室ルーメットのある
1等個室寝台車ナロネ20と、2等寝台車ナロネ21に
ついての詳報をお届けします。
◎「ナロネ20」
ナロネ20は1人・2人用個室のみで構成され、「あさかぜ」15両
編成のなかの最高級車両です。1958年(昭和33年)に日本
車輛で2両、日立で1両の計3両のみが製造されました。
ちなみに模型はナロネ20-2となっているので、日本車輛製が
プロトタイプになっています。

ナロネ20(メイクアップシール未使用)
今までクリーム色だった車体ボディの色が、座席に合わせた
緑色に変更していました。


ナロネ20(メイクアップシール加工済み)
全体的な車内のレイアウトは、これまでメイクアップ
シール化してきた中では、「24系トワイライトエクス
プレス」のオハネ25を連想させる構造で、
前位側に中央の通路を挟む形で左右5室ずつ、
計10室のルーメット個室があり、後位側には
2人用個室のコンパートメント区画があります。
定員は18名と他の「あさかぜ」編成の車両中、
最も少ない定員数の車両になっています。


左:乗降デッキ 右:通路
デッキの非常ボタンや通路の冷水器などもデザインしています。
ソファの座席部分が下寝台、背もたれの部分が上寝台の
二段ベッド式になっていて、4室の内端の2室は、アコーディオン
ドアで仕切ってある間仕切りの壁も再現してあります。


左:2人用個室拡大 右:通路拡大
グリーン地のモケットベッドと木製の居心地の良さを意識した
壁面。通路仕切りに設けられた窓ガラスのカーテンは、
少し波打たせることでリアルなカーテンの雰囲気を
表現しています。
窓際にある洗面台は付属の木材で再現可能です。

シール拡大画像
シール化する際、デザインに関してに特に気を付けているのが、
実車の再現を試み立体感を出す、ということです。
ただの線や単色だけではのっぺりした印象のものになってしまいます。
上画像の個室壁面でも、ドアは下に向かって光の明度が落ちるため
暗さを表現し、窓のさんや扉の窓を塞ぐブラインドカバー、
ドアノブ、通気口、ハンガーフック、テーブルなど、
全てに立体感を出すために、レイヤー上で
グラデーションを作り、複数回重ねることで
立体感を出しています。


左:荷物保管庫周り 右:ルーメット個室
一般人でも利用出来る1人用個室の元祖であり、電車の中の個室、
という贅沢さに大人気だった1人用個室ルーメット。
2人用コンパートメントにあった通路窓がない為、
ドアを閉めれば密室状態になります。


ルーメット個室拡大
コンパートメント同様、こちらにも入口ドア脇に設置
された収納式洗面台を付属オプションで再現が可能です。
尚、シール化にあたり、当時の実際のルーメット内を写した
写真を見ましたが、驚くほどに狭い個室だった事に衝撃を
受けました。


ルーメット個室と中央の通路
模型上でもその狭さは群を抜いており、シール化の計測の際には
採寸専用の工具であるノギスを使用しているのですが、模型上の
幅が狭すぎて最小の器具でも使用することができず、目測で
何度もやり直しながらの採寸となりひどく苦労しました。
もっとも、ルーメットの意味は“小さな部屋”です。
とすると、1人用個室の狭さを国鉄もきちんと認識して、
正しくネーミングしたのかもしれません。
尚、ナロネ20は「あさかぜ」用として人気を誇ったものの、
1975年(昭和50年)、新幹線の博多延伸に伴い連結が中止に
なり、翌年までの間に3両とも廃車となりました。
◎ナロネ21
通路を中央に設け、線路方向に対して2段の寝台を配した
プルマン式が特徴。片側7区画、上下段ベッドがあるので
最大定員は28名。ナロネ20よりも10人分定員が多くなっています。

ナロネ21(メイクアップシール未使用)


ナロネ21(メイクアップシール加工済み)
座席状態で再現された車内。中央通路はオレンジ色になって
おり、座席寝台及び、その間の床も同系色のグリーン色です。


乗降口側にあるトイレ・洗面台や荷物保管室、喫煙所なども
付属のプラバンを使用することで再現することが可能。
通路に設置されていた冷水器や配電盤もデザインし、
洗面室にある洗面台も付属の木材で再現することが出来ます。



シール拡大画像
座席のモケットシールも単なる単色ではなく、モケット生地の盛り上がりを
意識し、端の部分に黒のグラデーションをかけることで立体感と
リアルさを追求。座席全体を覆うため少し複雑な形状となっていますが、
ぴったりとフィットし、違和感を感じさせない座席に仕上がります。
実車のナロネ21は「みずほ」用としても活躍したものの、
多くは1978年(昭和53年)までに廃車。一部、カートレイン
用としてJR東日本に在籍していた車両も、1996年(平成8年)
までには廃車となり形式消滅となりました。
カートレインまで含めればかなり長い期間、形式を維持
していたナロネ21。成型が難しいのでしょうが、座席状態
ではなく、寝台状態になったナロネ21もいつか模型化して
くれる時が来るのを密かに願っています。
さて、今回の詳報3では、基本セットの最高級寝台ナロネ20と
プルマン式ナロネ21についてお届けしました。いよいよ
次回が、「20系寝台特急あさかぜ」最後の詳報となります。
根強い人気を誇る初代ブルートレイン20系「あさかぜ」。
その初期編成に対応したメイクアップシール
「20系寝台特急あさかぜ(初期編成)」が
先日販売を開始しました。

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「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)基本8両セット」4,620円
(シール品番:TM-KN154)
「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)増結7両セット」4,400円
(シール品番:TM-KN155)
「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)カーテン・
ブラインド15両セット」1,980円
(シール品番:TM-KN156)
(※上記販売価格は、2022年5月時点のものです)
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今回の富塚通信でも引き続き、1人用個室ルーメットのある
1等個室寝台車ナロネ20と、2等寝台車ナロネ21に
ついての詳報をお届けします。
◎「ナロネ20」
ナロネ20は1人・2人用個室のみで構成され、「あさかぜ」15両
編成のなかの最高級車両です。1958年(昭和33年)に日本
車輛で2両、日立で1両の計3両のみが製造されました。
ちなみに模型はナロネ20-2となっているので、日本車輛製が
プロトタイプになっています。

ナロネ20(メイクアップシール未使用)
今までクリーム色だった車体ボディの色が、座席に合わせた
緑色に変更していました。


ナロネ20(メイクアップシール加工済み)
全体的な車内のレイアウトは、これまでメイクアップ
シール化してきた中では、「24系トワイライトエクス
プレス」のオハネ25を連想させる構造で、
前位側に中央の通路を挟む形で左右5室ずつ、
計10室のルーメット個室があり、後位側には
2人用個室のコンパートメント区画があります。
定員は18名と他の「あさかぜ」編成の車両中、
最も少ない定員数の車両になっています。


左:乗降デッキ 右:通路
デッキの非常ボタンや通路の冷水器などもデザインしています。
ソファの座席部分が下寝台、背もたれの部分が上寝台の
二段ベッド式になっていて、4室の内端の2室は、アコーディオン
ドアで仕切ってある間仕切りの壁も再現してあります。


左:2人用個室拡大 右:通路拡大
グリーン地のモケットベッドと木製の居心地の良さを意識した
壁面。通路仕切りに設けられた窓ガラスのカーテンは、
少し波打たせることでリアルなカーテンの雰囲気を
表現しています。
窓際にある洗面台は付属の木材で再現可能です。

シール拡大画像
シール化する際、デザインに関してに特に気を付けているのが、
実車の再現を試み立体感を出す、ということです。
ただの線や単色だけではのっぺりした印象のものになってしまいます。
上画像の個室壁面でも、ドアは下に向かって光の明度が落ちるため
暗さを表現し、窓のさんや扉の窓を塞ぐブラインドカバー、
ドアノブ、通気口、ハンガーフック、テーブルなど、
全てに立体感を出すために、レイヤー上で
グラデーションを作り、複数回重ねることで
立体感を出しています。


左:荷物保管庫周り 右:ルーメット個室
一般人でも利用出来る1人用個室の元祖であり、電車の中の個室、
という贅沢さに大人気だった1人用個室ルーメット。
2人用コンパートメントにあった通路窓がない為、
ドアを閉めれば密室状態になります。


ルーメット個室拡大
コンパートメント同様、こちらにも入口ドア脇に設置
された収納式洗面台を付属オプションで再現が可能です。
尚、シール化にあたり、当時の実際のルーメット内を写した
写真を見ましたが、驚くほどに狭い個室だった事に衝撃を
受けました。


ルーメット個室と中央の通路
模型上でもその狭さは群を抜いており、シール化の計測の際には
採寸専用の工具であるノギスを使用しているのですが、模型上の
幅が狭すぎて最小の器具でも使用することができず、目測で
何度もやり直しながらの採寸となりひどく苦労しました。
もっとも、ルーメットの意味は“小さな部屋”です。
とすると、1人用個室の狭さを国鉄もきちんと認識して、
正しくネーミングしたのかもしれません。
尚、ナロネ20は「あさかぜ」用として人気を誇ったものの、
1975年(昭和50年)、新幹線の博多延伸に伴い連結が中止に
なり、翌年までの間に3両とも廃車となりました。
◎ナロネ21
通路を中央に設け、線路方向に対して2段の寝台を配した
プルマン式が特徴。片側7区画、上下段ベッドがあるので
最大定員は28名。ナロネ20よりも10人分定員が多くなっています。

ナロネ21(メイクアップシール未使用)


ナロネ21(メイクアップシール加工済み)
座席状態で再現された車内。中央通路はオレンジ色になって
おり、座席寝台及び、その間の床も同系色のグリーン色です。


乗降口側にあるトイレ・洗面台や荷物保管室、喫煙所なども
付属のプラバンを使用することで再現することが可能。
通路に設置されていた冷水器や配電盤もデザインし、
洗面室にある洗面台も付属の木材で再現することが出来ます。



シール拡大画像
座席のモケットシールも単なる単色ではなく、モケット生地の盛り上がりを
意識し、端の部分に黒のグラデーションをかけることで立体感と
リアルさを追求。座席全体を覆うため少し複雑な形状となっていますが、
ぴったりとフィットし、違和感を感じさせない座席に仕上がります。
実車のナロネ21は「みずほ」用としても活躍したものの、
多くは1978年(昭和53年)までに廃車。一部、カートレイン
用としてJR東日本に在籍していた車両も、1996年(平成8年)
までには廃車となり形式消滅となりました。
カートレインまで含めればかなり長い期間、形式を維持
していたナロネ21。成型が難しいのでしょうが、座席状態
ではなく、寝台状態になったナロネ21もいつか模型化して
くれる時が来るのを密かに願っています。
さて、今回の詳報3では、基本セットの最高級寝台ナロネ20と
プルマン式ナロネ21についてお届けしました。いよいよ
次回が、「20系寝台特急あさかぜ」最後の詳報となります。
category: 20系寝台あさかぜ(初期編成)
メイクアップシール「20系寝台特急あさかぜ(初期編成)」詳報2
今回の富塚通信もメイクアップシール「20系寝台特急あさかぜ(初期編成)」の
詳報をお届けします。本日の詳報2では3等寝台車ナハネ20、食堂車ナシ20、
そして電源車のカニ21についてご紹介していきます。
また、ブログの最後には発売情報をご案内します。
どうぞ最後までご覧ください。

それでは早速、「ナハネ20」からスタートです。
ナハネ20は1958年(昭和33年)から1970年(昭和45年)まで、
12年にわたって250両以上も製造された20系客車の主力車両です。


ナハネ20(メイクアップシール加工済み)

ナハネ20(メイクアップシール未使用)
ナハネ20は片側通路の3段式構造となっており、寝台幅は520mm。
寝返りを打つのも苦しい狭い寝台ベッドでした。


寝台ベッド部分
寝台部分は読書灯もデザイン。写真では分かりませんが、
上段ベッドの厚みや下段ベッドの背ずり部分は模型が若干
斜めに成型されており、シールの方も模型にフィットするよう、
極わずかに斜めの形状をしています。貼り付けの際には
シールの向きにご注意ください。


出入り台側と給仕室
出入り台と寝台客室の間には給仕室が設けられていました。
給仕室の入口ドアの横には消火器があり、向かいには
配電盤が設置。これかの仕切りや配電盤はすべて付属の
プラバンで再現いただけるようになっています。


トイレと洗面スペース
出入り台反対側の車端はトイレと洗面台が設けられています。
こちら側のトイレ仕切りやドア類もプラバン加工で再現化。
また、洗面台はスケールと加工方法を勘案し、木材パーツに
シールを貼って再現出来るようにしてあります。
ちなみに実車では洗面台は3つ並んでいるのですが、
シール上ではバランスを考慮して2つとなっています。
────────────────────────────
<Tips~給仕室に寝具を~>
給仕室には拡声装置のほか、棚が設けられており、
寝台用の寝具が収納されていました。
HOゲージの20系寝台用のメイクアップシールでは、
この棚をプラバンで再現出来るように設計しています。
残念ながらNゲージではスケールが小さいこともあり、
棚再現のシール化は見送っていますが、下写真のように
プラバンを接着し、別売の「20系寝台特急あさかぜ
(初期編成)カーテン・ブラインド」パッケージに
付属の寝具シールを給仕室に再現する事も。


給仕室に棚を設置して寝具を収納
棚のプラバンサイズは4mm×3mmです。寝具が少し大きめ
なのはご愛敬。製品上では正規の再現内容ではありませんが、
興味のある方は、ぜひ給仕室に寝具を収納してみてください。
────────────────────────────
ちなみにTipsにて紹介した給仕室ですが、当時は乗務掛という
乗務員がおり、寝台の展開やベッドメイクを担当していました。
さいたま市の鉄道博物館に展示されているナハネフ22-1の
車内で、帽子を被って当時の作業を再現している人形を
ご記憶の方も多いのでは。
ナハネ20は、「あさかぜ」以降も「さくら」「はやぶさ」
「みずほ」用と続々と増備車が造られていきます。
続いて、食堂車「ナシ20」です。
ナシ20もナハネ20と同じく、1958年(昭和33年)から1970年
(昭和45年)まで、36両が製造されました。


ナシ20(メイクアップシール加工済み)

ナシ20(メイクアップシール未使用)
ナシ20は日本車輛と日立がそれぞれ車両を製造し、
車内デザインに違いがある事が特徴になっています。
「あさかぜ」編成の車両は日本車輛製の車両です。


左:食堂部分 右:厨房前の通路
当時の食堂の写真資料を確認してみると、工業デザイナーが
デザインしているだけあって、天井に至るまでなかなかに
奇抜な車内になっています。
シールでは赤味のある座席に、テーブル部分は白いテーブル
クロスとして再現設計しています。


厨房機器を再現した厨房スペース
料理室は15kWの電子レンジに電気冷蔵庫、他にも電気
温水器など完全電化がナシ20の特徴でした。
模型ではフリースペースの厨房部分に、プラバン加工で
調理台、流し台、電子レンジと冷蔵庫を製作・設置出来る
ようになっています。
小さなプラバンを扱う事にはなりますが、マニュアルにて
細かく製作方法を解説していますので、スムーズに厨房内を
再現いただけます。
最後は電源車の「カニ21」です。
カニ21も先のナシ20と同じく日本車輛と日立がそれぞれ
製造を担い、合わせて29両が誕生しました。
製造時期は1959年(昭和34年)から1970年(昭和45年)
までで、ナシ20より1年ほど製造開始が遅くなっています。
理由は1959年から運行を開始した「さくら」用に製造
された電源車だからです。


カニ21(メイクアップシール加工済み)

カニ21(メイクアップシール未使用)
急増する新聞輸送に対応するため全長を延ばし、
それと同時に荷物室を5トンまで積めるようにしています。
最近では毎年発行部数の減少している新聞ですが、
今から52年前は新聞輸送の増加に対応が必要で
あったと考えると、荷物室1つにも隔世の感があります。


左:先頭の乗務員室 右:ディーゼル発電機
カニ21では発電用エンジンと発電機を2基装備して
います。模型の成型に合わせたデザインでは
細かなディティールが表現できない為、敢えて
プラバン加工で発電機の成型部分にボックスを
被せる形で再現しています。


左:監視盤 右:消火用の炭酸ガス容器
多くの新聞が輸送出来るように長くなった荷物室と
車站端に設置された炭酸ガス用の容器もプラバン
加工で再現可能になっています。
また、発電用ディーゼルの隣室にある監視盤も
プラバンで再現いただけます。


こだわりの発電機デザイン
尚、ディーゼル発電機のデザインコンセプトは、
「エンジン音が聞こえるような再現」です!
車体のボディからは発電機の一部しか見えませんが、
20系に限らず24系を含め電源車に於けるこだわりの
部分です。
今回紹介したナシ20とカニ21は、オプションの
プラバン加工をお楽しみいただける車両となっています。
さて、メイクアップシール「20系寝台特急あさかぜ
(初期編成)」は本日より、店頭販売が開始!

「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)基本8両セット」4,620円
(シール品番:TM-KN154)
「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)増結7両セット」4,400円
(シール品番:TM-KN155)
「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)カーテン・
ブラインド15両セット」1,980円
(シール品番:TM-KN156)
(※上記販売価格は、2022年5月時点のものです)
通販はもとより、店頭でも是非お求めください。
さて、次回の詳報はナロネ20、ナロネ21、ナロネ22に
ついてご紹介予定です。お楽しみに。
詳報をお届けします。本日の詳報2では3等寝台車ナハネ20、食堂車ナシ20、
そして電源車のカニ21についてご紹介していきます。
また、ブログの最後には発売情報をご案内します。
どうぞ最後までご覧ください。

それでは早速、「ナハネ20」からスタートです。
ナハネ20は1958年(昭和33年)から1970年(昭和45年)まで、
12年にわたって250両以上も製造された20系客車の主力車両です。


ナハネ20(メイクアップシール加工済み)

ナハネ20(メイクアップシール未使用)
ナハネ20は片側通路の3段式構造となっており、寝台幅は520mm。
寝返りを打つのも苦しい狭い寝台ベッドでした。


寝台ベッド部分
寝台部分は読書灯もデザイン。写真では分かりませんが、
上段ベッドの厚みや下段ベッドの背ずり部分は模型が若干
斜めに成型されており、シールの方も模型にフィットするよう、
極わずかに斜めの形状をしています。貼り付けの際には
シールの向きにご注意ください。


出入り台側と給仕室
出入り台と寝台客室の間には給仕室が設けられていました。
給仕室の入口ドアの横には消火器があり、向かいには
配電盤が設置。これかの仕切りや配電盤はすべて付属の
プラバンで再現いただけるようになっています。


トイレと洗面スペース
出入り台反対側の車端はトイレと洗面台が設けられています。
こちら側のトイレ仕切りやドア類もプラバン加工で再現化。
また、洗面台はスケールと加工方法を勘案し、木材パーツに
シールを貼って再現出来るようにしてあります。
ちなみに実車では洗面台は3つ並んでいるのですが、
シール上ではバランスを考慮して2つとなっています。
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<Tips~給仕室に寝具を~>
給仕室には拡声装置のほか、棚が設けられており、
寝台用の寝具が収納されていました。
HOゲージの20系寝台用のメイクアップシールでは、
この棚をプラバンで再現出来るように設計しています。
残念ながらNゲージではスケールが小さいこともあり、
棚再現のシール化は見送っていますが、下写真のように
プラバンを接着し、別売の「20系寝台特急あさかぜ
(初期編成)カーテン・ブラインド」パッケージに
付属の寝具シールを給仕室に再現する事も。


給仕室に棚を設置して寝具を収納
棚のプラバンサイズは4mm×3mmです。寝具が少し大きめ
なのはご愛敬。製品上では正規の再現内容ではありませんが、
興味のある方は、ぜひ給仕室に寝具を収納してみてください。
────────────────────────────
ちなみにTipsにて紹介した給仕室ですが、当時は乗務掛という
乗務員がおり、寝台の展開やベッドメイクを担当していました。
さいたま市の鉄道博物館に展示されているナハネフ22-1の
車内で、帽子を被って当時の作業を再現している人形を
ご記憶の方も多いのでは。
ナハネ20は、「あさかぜ」以降も「さくら」「はやぶさ」
「みずほ」用と続々と増備車が造られていきます。
続いて、食堂車「ナシ20」です。
ナシ20もナハネ20と同じく、1958年(昭和33年)から1970年
(昭和45年)まで、36両が製造されました。


ナシ20(メイクアップシール加工済み)

ナシ20(メイクアップシール未使用)
ナシ20は日本車輛と日立がそれぞれ車両を製造し、
車内デザインに違いがある事が特徴になっています。
「あさかぜ」編成の車両は日本車輛製の車両です。


左:食堂部分 右:厨房前の通路
当時の食堂の写真資料を確認してみると、工業デザイナーが
デザインしているだけあって、天井に至るまでなかなかに
奇抜な車内になっています。
シールでは赤味のある座席に、テーブル部分は白いテーブル
クロスとして再現設計しています。


厨房機器を再現した厨房スペース
料理室は15kWの電子レンジに電気冷蔵庫、他にも電気
温水器など完全電化がナシ20の特徴でした。
模型ではフリースペースの厨房部分に、プラバン加工で
調理台、流し台、電子レンジと冷蔵庫を製作・設置出来る
ようになっています。
小さなプラバンを扱う事にはなりますが、マニュアルにて
細かく製作方法を解説していますので、スムーズに厨房内を
再現いただけます。
最後は電源車の「カニ21」です。
カニ21も先のナシ20と同じく日本車輛と日立がそれぞれ
製造を担い、合わせて29両が誕生しました。
製造時期は1959年(昭和34年)から1970年(昭和45年)
までで、ナシ20より1年ほど製造開始が遅くなっています。
理由は1959年から運行を開始した「さくら」用に製造
された電源車だからです。


カニ21(メイクアップシール加工済み)

カニ21(メイクアップシール未使用)
急増する新聞輸送に対応するため全長を延ばし、
それと同時に荷物室を5トンまで積めるようにしています。
最近では毎年発行部数の減少している新聞ですが、
今から52年前は新聞輸送の増加に対応が必要で
あったと考えると、荷物室1つにも隔世の感があります。


左:先頭の乗務員室 右:ディーゼル発電機
カニ21では発電用エンジンと発電機を2基装備して
います。模型の成型に合わせたデザインでは
細かなディティールが表現できない為、敢えて
プラバン加工で発電機の成型部分にボックスを
被せる形で再現しています。


左:監視盤 右:消火用の炭酸ガス容器
多くの新聞が輸送出来るように長くなった荷物室と
車站端に設置された炭酸ガス用の容器もプラバン
加工で再現可能になっています。
また、発電用ディーゼルの隣室にある監視盤も
プラバンで再現いただけます。


こだわりの発電機デザイン
尚、ディーゼル発電機のデザインコンセプトは、
「エンジン音が聞こえるような再現」です!
車体のボディからは発電機の一部しか見えませんが、
20系に限らず24系を含め電源車に於けるこだわりの
部分です。
今回紹介したナシ20とカニ21は、オプションの
プラバン加工をお楽しみいただける車両となっています。
さて、メイクアップシール「20系寝台特急あさかぜ
(初期編成)」は本日より、店頭販売が開始!

「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)基本8両セット」4,620円
(シール品番:TM-KN154)
「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)増結7両セット」4,400円
(シール品番:TM-KN155)
「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)カーテン・
ブラインド15両セット」1,980円
(シール品番:TM-KN156)
(※上記販売価格は、2022年5月時点のものです)
通販はもとより、店頭でも是非お求めください。
さて、次回の詳報はナロネ20、ナロネ21、ナロネ22に
ついてご紹介予定です。お楽しみに。
category: 20系寝台あさかぜ(初期編成)
メイクアップシール「20系寝台特急あさかぜ(初期編成)」詳報1
本日の富塚通信は、メイクアップシール「20系寝台特急あさかぜ
(初期編成)」の詳報をお届けします。

今回の詳報1では、1等座席車ナロ20、そして2等座席車ナハフ20と
ナハ20の3両についてご紹介。
始めは「ナハフ20」です。
非貫通の丸妻形状が特徴的なナハフ20。正しくは2等座席緩急車と
なります。
1958年(昭和33年)から1963年(昭和38年)にかけて9両が製造。
尚、デビュー時は3等級制であったので3等車でした。


ナハフ20(メイクアップシール加工済み)

ナハフ20(メイクアップシール未使用)
最後部は車掌室と反対側の半分が展望室として機能していました。


車掌室と展望スペース
模型ではライトユニットの関係から凹凸のある形状を
していますが、マットシールでその段差をカバー。


メイクアップシールでは車掌室のドアに配電盤、
更には座席後ろ側の圧力計やブレーキとそれぞれの
各配管をデザインしています。
ナハフ20の車体ボディを被せてみると…


展望を兼ねているだけあって大きな窓ガラスからは、
乗務員室シールのデザインを良く視認できます。


ナハフ20の座席型番はT17、後のT19です。この座席は単体での回転を
想定しておらず、乗客が自由に回転することが出来ない仕様となって
いました。従って向かい合わせでの乗車も出来なかったわけですが、
後の「さくら」ではこの問題が解消されています。


車両ボディを嵌めた客室と前位側の仕切りパーテーション
車両は1964年(昭和39)~1972年(昭和47)までの間に、
ナハネ20が1両、ナハネフ20が3両、ナハネフ22は5両へと
改造され形式が消滅しました。
次に「ナハ20」です。
ナハ20もナハフ20と同じくデビュー時点では3等客車であり、
製造も1958年(昭和33年)です。但しこちらの製造数は
3両に留まりました。


ナハ20(メイクアップシール加工済み)

ナハ20(メイクアップシール未使用)
ナハ20の車内設備として有名なのは、国鉄として初めて
売店スペースが設けられた事です。ショーケースには弁当や
飲み物の他に雑誌や土産物なども扱っていました。
但し、スペース的には人が2人並ぶのがやっとといった
感じでかなり狭いものでした。


後位側のトイレと洗面台スペース


左:冷房用配電盤 右:一般用配電盤
洗面スペースの洗面台は付属の木材加工にて再現いただけます。
洗面所側の壁面には冷房用配電盤が、トイレスペースの壁面には
一般用配電盤をデザインしています。一般用配電盤の下には
消火器も見えます。座席は先のナハフ20と同じT17座席です。


前位側の売店設置スペース
色々と興味深い車両でもあるナハ20ですが、1971年(昭和46)に
3両すべてがナハネ20へと改造されました。
最後は1等座席車「ナロ20」です。
ナロ20は1958年(昭和33)から1960年(昭和35年)に
かけて9両が製造された1等座席車です。
製造数はナハフ20と同じながら、ナハフ20が1963年までと
5年を要して製造したのに対し、ナロ20は約2年間で9両を
完成させています。
ちなみにナロ20もナハフ20も担当したのは日立と日本車輛。
この3年間の差はナロ20の製造を優先したものなのか、
はたまたナハフ20後位側の丸みを帯びた先頭部分の製造が
難しかったのか興味深いところです。


ナロ20(メイクアップシール加工済み)

ナロ20(メイクアップシール未使用)
実車では出入り台寄りに洋式トイレと洗面所、
荷物保管室と車掌室が設けられていました。




洋式トイレ・洗面所・荷物保管室・車掌室
模型では車掌室の部分のみ成型されていますが、
メイクアップシールではそれぞれのパーテーションを
プラバンで再現することが可能です。
尚、車掌室の前には飲水タンク(ウォーターサーバー)が。
向かい側には冷房用配電盤があります。


ナロ20の座席はR23シリーズでリクライニング機能を装備。
座席の配置に関してはナロ10を踏襲。先のナハフ20やナハ20と
比較しても、かなりゆったりとしたスペースが確保されています。
T17座席のナハフ20・ナハ20、そしてR23座席のナロ20と
座席の細部までを極力実車に忠実にデザインを行いました。


前位寄りの和式トイレ・洗面所
ナロ20は前位側にも和式のトイレと洗面所がありました。
こちら側のトイレ、洗面スペースの仕切りもプラバンで
再現いただくことが出来ます。


ナロ20の客室と座席
ナロ20の座席の特徴の1つに腰の辺りまで来る長い
ヘッドカバーが挙げられますが、ナロ20の窓ガラスは
ナハフ20やナハ20に比べ横幅にゆとりがある分、
ヘッドカバーをはじめ、室内を良く見渡すことが出来ます。
実車のナロ20は1968年(昭和43)に6両がナハネ20に
改造され、残りの3両はその後も運用されてはいたものの、
1976年(昭和51)までに廃止され形式が消滅しました。
今回の詳報1では、ナハフ20、ナハ20、そしてナロ20と
「あさかぜ」編成の座席車3両をご紹介しました。
次回は詳報2をお届けします。
(初期編成)」の詳報をお届けします。

今回の詳報1では、1等座席車ナロ20、そして2等座席車ナハフ20と
ナハ20の3両についてご紹介。
始めは「ナハフ20」です。
非貫通の丸妻形状が特徴的なナハフ20。正しくは2等座席緩急車と
なります。
1958年(昭和33年)から1963年(昭和38年)にかけて9両が製造。
尚、デビュー時は3等級制であったので3等車でした。


ナハフ20(メイクアップシール加工済み)

ナハフ20(メイクアップシール未使用)
最後部は車掌室と反対側の半分が展望室として機能していました。


車掌室と展望スペース
模型ではライトユニットの関係から凹凸のある形状を
していますが、マットシールでその段差をカバー。


メイクアップシールでは車掌室のドアに配電盤、
更には座席後ろ側の圧力計やブレーキとそれぞれの
各配管をデザインしています。
ナハフ20の車体ボディを被せてみると…


展望を兼ねているだけあって大きな窓ガラスからは、
乗務員室シールのデザインを良く視認できます。


ナハフ20の座席型番はT17、後のT19です。この座席は単体での回転を
想定しておらず、乗客が自由に回転することが出来ない仕様となって
いました。従って向かい合わせでの乗車も出来なかったわけですが、
後の「さくら」ではこの問題が解消されています。


車両ボディを嵌めた客室と前位側の仕切りパーテーション
車両は1964年(昭和39)~1972年(昭和47)までの間に、
ナハネ20が1両、ナハネフ20が3両、ナハネフ22は5両へと
改造され形式が消滅しました。
次に「ナハ20」です。
ナハ20もナハフ20と同じくデビュー時点では3等客車であり、
製造も1958年(昭和33年)です。但しこちらの製造数は
3両に留まりました。


ナハ20(メイクアップシール加工済み)

ナハ20(メイクアップシール未使用)
ナハ20の車内設備として有名なのは、国鉄として初めて
売店スペースが設けられた事です。ショーケースには弁当や
飲み物の他に雑誌や土産物なども扱っていました。
但し、スペース的には人が2人並ぶのがやっとといった
感じでかなり狭いものでした。


後位側のトイレと洗面台スペース


左:冷房用配電盤 右:一般用配電盤
洗面スペースの洗面台は付属の木材加工にて再現いただけます。
洗面所側の壁面には冷房用配電盤が、トイレスペースの壁面には
一般用配電盤をデザインしています。一般用配電盤の下には
消火器も見えます。座席は先のナハフ20と同じT17座席です。


前位側の売店設置スペース
色々と興味深い車両でもあるナハ20ですが、1971年(昭和46)に
3両すべてがナハネ20へと改造されました。
最後は1等座席車「ナロ20」です。
ナロ20は1958年(昭和33)から1960年(昭和35年)に
かけて9両が製造された1等座席車です。
製造数はナハフ20と同じながら、ナハフ20が1963年までと
5年を要して製造したのに対し、ナロ20は約2年間で9両を
完成させています。
ちなみにナロ20もナハフ20も担当したのは日立と日本車輛。
この3年間の差はナロ20の製造を優先したものなのか、
はたまたナハフ20後位側の丸みを帯びた先頭部分の製造が
難しかったのか興味深いところです。


ナロ20(メイクアップシール加工済み)

ナロ20(メイクアップシール未使用)
実車では出入り台寄りに洋式トイレと洗面所、
荷物保管室と車掌室が設けられていました。




洋式トイレ・洗面所・荷物保管室・車掌室
模型では車掌室の部分のみ成型されていますが、
メイクアップシールではそれぞれのパーテーションを
プラバンで再現することが可能です。
尚、車掌室の前には飲水タンク(ウォーターサーバー)が。
向かい側には冷房用配電盤があります。


ナロ20の座席はR23シリーズでリクライニング機能を装備。
座席の配置に関してはナロ10を踏襲。先のナハフ20やナハ20と
比較しても、かなりゆったりとしたスペースが確保されています。
T17座席のナハフ20・ナハ20、そしてR23座席のナロ20と
座席の細部までを極力実車に忠実にデザインを行いました。


前位寄りの和式トイレ・洗面所
ナロ20は前位側にも和式のトイレと洗面所がありました。
こちら側のトイレ、洗面スペースの仕切りもプラバンで
再現いただくことが出来ます。


ナロ20の客室と座席
ナロ20の座席の特徴の1つに腰の辺りまで来る長い
ヘッドカバーが挙げられますが、ナロ20の窓ガラスは
ナハフ20やナハ20に比べ横幅にゆとりがある分、
ヘッドカバーをはじめ、室内を良く見渡すことが出来ます。
実車のナロ20は1968年(昭和43)に6両がナハネ20に
改造され、残りの3両はその後も運用されてはいたものの、
1976年(昭和51)までに廃止され形式が消滅しました。
今回の詳報1では、ナハフ20、ナハ20、そしてナロ20と
「あさかぜ」編成の座席車3両をご紹介しました。
次回は詳報2をお届けします。
category: 20系寝台あさかぜ(初期編成)
メイクアップシール「20系寝台特急あさかぜ(初期編成)」予約受付開始!
現在製作中の「20系寝台特急あさかぜ(初期編成)」メイクアップシールは、
シールの確認及び調整作業が終了し、マニュアルの製作を進めています。

20系あさかぜ(初期編成)の構成車両
さて、今回の20系寝台特急「あさかぜ(初期編成)」
基本・増結セットの構成車両は以下の通りとなります。
「あさかぜ(初期編成)」基本8両セット
・カニ21・ナロネ20・ナロネ21・ナロ20
・ナシ20・ナハネ20・ナハ20・ナハフ20
「あさかぜ(初期編成)」増結7両セット
・ナロネ22・ナロネ21×3両・ナハネ20×3両
ちなみに、2015年にメイクアップシールをリリースした
「20系寝台特急あさかぜ」の基本・増結セットでは
次のような車両構成になっていました。
2015年版「あさかぜ」基本8両セット
・カニ21・ナロネ20・ナロネ21・ナロネ22
・ナロ20・ナシ20・ナハネ20・ナハネフ22
2015年版「あさかぜ」増結7両セット
・ナロネ22×2両・ナハネ20×5両
同じ15両編成ながら、今回の初期編成では基本セットから
ナロネ22が外され、代わりにナハ20を追加。
また、ナハネフ22ではなくナハフ20になっています。
基本8両セットですが、これまでメイクアップシールを製作してきて、
8両すべての車両が異なっているというのは、かなり珍しいケースです。
それだけ「あさかぜ」編成がバリエーションに富んだ車両構成だった
ことの証左だと思います。
変わって増結セットの方は、2015年版の「あさかぜ」と比べてみると
ナロネ22が1両、ナハネ20が2両減った代わりにナロネ21が3両
追加という構成になっています。
これにより基本&増結セットを併せた一等寝台は、ナロネ20、
ナロネ21が4両にナロネ22と、なんと6両もの一等寝台が
組み込まれた豪華編成です。
この豪華な編成も牽引機がEF60-500番に置き換えられた事による
牽引定数の向上によって実現されたものですが、一等寝台の
編成数だけでみると、後の「殿様あさかぜ」の5両よりも多い
一等寝台が編成されていた事になります。
そうした豪華な編成が魅力な20系「あさかぜ(初期編成)」
ブログ冒頭でもお伝えしました通り、メイクアップシールの
進捗状況は製品化に向けたマニュアルを製作中ではありますが、
本日よりメールにて先行予約の受付を開始いたします。

シール構成は2015年発売の「20系寝台特急あさかぜ」と同じく、
基本8両セット、増結7両セット、そして別売のカーテン・
ブラインドシールとなります。
「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)基本8両セット」4,620円
(シール品番:TM-KN154)
「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)増結7両セット」4,400円
(シール品番:TM-KN155)
「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)カーテン・
ブラインド15両セット」1,980円
(シール品番:TM-KN156)
(※上記販売価格は、2022年5月時点のものです)
シールは6月の初旬頃の発売を予定しております。
ご予約いただいたお客様へは店頭での販売に合わせ
シールをお送りさせていただきます。
また、以前リリースされた「20系あさかぜ」対応の
メイクアップシールも好評発売中です。

「20系 寝台特急 あさかぜ 基本8両セット」4,620円
(シール品番:TM-KN018)
「20系 寝台特急 あさかぜ 増結7両セット」4,180円
(シール品番:TM-KN019)
「20系 あさかぜカーテン・ブラインド 15両セット」1,980円
(シール品番:TM-KN020)
(※販売価格は、2022年5月時点のものです)
この機会に是非、「20系あさかぜ」のメイクアップシールを
お求め、又はご予約ください!
シールの確認及び調整作業が終了し、マニュアルの製作を進めています。

20系あさかぜ(初期編成)の構成車両
さて、今回の20系寝台特急「あさかぜ(初期編成)」
基本・増結セットの構成車両は以下の通りとなります。
「あさかぜ(初期編成)」基本8両セット
・カニ21・ナロネ20・ナロネ21・ナロ20
・ナシ20・ナハネ20・ナハ20・ナハフ20
「あさかぜ(初期編成)」増結7両セット
・ナロネ22・ナロネ21×3両・ナハネ20×3両
ちなみに、2015年にメイクアップシールをリリースした
「20系寝台特急あさかぜ」の基本・増結セットでは
次のような車両構成になっていました。
2015年版「あさかぜ」基本8両セット
・カニ21・ナロネ20・ナロネ21・ナロネ22
・ナロ20・ナシ20・ナハネ20・ナハネフ22
2015年版「あさかぜ」増結7両セット
・ナロネ22×2両・ナハネ20×5両
同じ15両編成ながら、今回の初期編成では基本セットから
ナロネ22が外され、代わりにナハ20を追加。
また、ナハネフ22ではなくナハフ20になっています。
基本8両セットですが、これまでメイクアップシールを製作してきて、
8両すべての車両が異なっているというのは、かなり珍しいケースです。
それだけ「あさかぜ」編成がバリエーションに富んだ車両構成だった
ことの証左だと思います。
変わって増結セットの方は、2015年版の「あさかぜ」と比べてみると
ナロネ22が1両、ナハネ20が2両減った代わりにナロネ21が3両
追加という構成になっています。
これにより基本&増結セットを併せた一等寝台は、ナロネ20、
ナロネ21が4両にナロネ22と、なんと6両もの一等寝台が
組み込まれた豪華編成です。
この豪華な編成も牽引機がEF60-500番に置き換えられた事による
牽引定数の向上によって実現されたものですが、一等寝台の
編成数だけでみると、後の「殿様あさかぜ」の5両よりも多い
一等寝台が編成されていた事になります。
そうした豪華な編成が魅力な20系「あさかぜ(初期編成)」
ブログ冒頭でもお伝えしました通り、メイクアップシールの
進捗状況は製品化に向けたマニュアルを製作中ではありますが、
本日よりメールにて先行予約の受付を開始いたします。

シール構成は2015年発売の「20系寝台特急あさかぜ」と同じく、
基本8両セット、増結7両セット、そして別売のカーテン・
ブラインドシールとなります。
「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)基本8両セット」4,620円
(シール品番:TM-KN154)
「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)増結7両セット」4,400円
(シール品番:TM-KN155)
「20系 寝台特急あさかぜ(初期編成)カーテン・
ブラインド15両セット」1,980円
(シール品番:TM-KN156)
(※上記販売価格は、2022年5月時点のものです)
シールは6月の初旬頃の発売を予定しております。
ご予約いただいたお客様へは店頭での販売に合わせ
シールをお送りさせていただきます。
また、以前リリースされた「20系あさかぜ」対応の
メイクアップシールも好評発売中です。

「20系 寝台特急 あさかぜ 基本8両セット」4,620円
(シール品番:TM-KN018)
「20系 寝台特急 あさかぜ 増結7両セット」4,180円
(シール品番:TM-KN019)
「20系 あさかぜカーテン・ブラインド 15両セット」1,980円
(シール品番:TM-KN020)
(※販売価格は、2022年5月時点のものです)
この機会に是非、「20系あさかぜ」のメイクアップシールを
お求め、又はご予約ください!
category: 20系寝台あさかぜ(初期編成)