HOゲージ「サンライズエクスプレス」乗車記2
今回のブログは、前回の「サンライズエクスプレス」
乗車記の続きになります。未読の方は是非、前回の
ブログをご覧ください。
1回目のサンライズ乗車ではシングル個室とソロ個室に
乗車したスタッフですが、数日後、「シングルデラックス」と
「サンライズツイン」に乗車すべくチケットを購入。
この時、製作室の長老から山陰地方の主だった優等列車「出雲」
「やくも」「はくと」「いなば」「くにびき」のヘッドマークの
絵柄の由来を実地で学んでくるようにとのお達しが。
ちょうど今回、サンライズ乗車の同行をお願いした女性スタッフが
大学で民俗学を専攻していたこともあり、2回目のサンライズ乗車は
特別に2泊3日の「ヘッドマークのデザインにおける出雲の民俗学的
研修旅行」(?)と相成ったのでした。

さて、研修旅行の前に「サンライズツイン」と「シングルデラックス」
乗車時の感想を述べていきたいと思います。
個室の基本的な構成については前回乗車の「シングル」や
「ソロ」と同じですが、サンライズツインにおいても部屋の
ほとんどをベッドが占めており、やはり圧迫感はいかんとも
し難いものがあります。


左1階:サンライズツイン 右:シングルデラックス
ツインのベッドサイズは1,960mm×750mmとなっており、
一般的なB寝台のレギュラーサイズがベッド幅700mmである事を
考えると若干大き目ですが、逆に個室内視覚的に狭いという
印象を受けてしまうのかもしれません。
室内の設備に関しては、各ベッドの上に鏡と照明・空調などの
コントロール機器が設置されています。
次にデラックスについてですが、こちらはデラックスを謳って
いるだけあって、他の個室のような圧迫感はあまり感じません。

シングルデラックス
ベッドも1,960mm×850mmと余裕のある大きさで、大きな鏡と
ゴージャスな机と椅子にもちょっとした高級感が漂います。
デラックスは若い女性向けというよりは、ご年配のご夫婦に
良さそうだと思いました。ご夫婦での利用を考えた場合、
客室の構造などで難しい部分があるとは思いますが、
「ツインデラックス」個室の設定があっても需要はある
ような気がします。
ちなみにデラックス個室は部屋数が少ないこともあり、
チケットを取るのが難しいです。
シールの製作のため、写真の撮影に続いてDICカードを使い、
壁面や絨毯のカラーを確認していきます。


ノビノビ座席
また、最低限ながらプライバシーが確保できて、足を伸ばして
横になれるというので人気なのがノビノビ座席。
サンライズに乗車する事のメリットとして、プライバシーと
安全性の確保が挙げられますが、偶然にとなり合った乗客と
コミュニケーションの取れるノビノビ座席が設定されている事に
筆者は安心感を覚えます。
個室のシール化もなかなか大変ですが、特徴的な車内構造の
ノビノビ座席もシールの計測に思いのほか苦労しました。
尚、メイクアップシール別売のカーテン・ブランドシールを
お求めいただくと、備え付けの毛布や仕切りカーテンなどの
再現も可能となります。


自販機と洗面スペース
寝台や客室以外では、車端部分に設けられている飲料水自販機や
立体的な洗面スペースもシール再現可能になっています。
次回に続きます。
category: (HO)サンライズエクスプレス
HOゲージ「サンライズエクスプレス」乗車記1
メイクアップシールの製作では、可能な限りシール化する列車に
乗車をして車内の確認を行っています。
今回の富塚通信は、今や最後の寝台特急となってしまった
TOMIXのHOゲージ「サンライズエクスプレス」対応シールの
情報と一緒に、製作室スタッフのサンライズ乗車記をお届け
したいと思います。
尚、シールの詳しい情報については既にブログにてご紹介済みと
なっていますので、本日のブログではサンライズ乗車記の内容を
多めにお伝えします。製品の詳しい詳報につきましては、
ブログのカテゴリより各掲載記事をご覧ください。

東京駅の9番線。2021年のダイヤ改正で発車時刻の繰り上げが
あり、現在は21時50分発となった「サンライズ瀬戸・出雲」ですが、
我々が乗車した当時は22時丁度の出発でした。
東京駅の9・10番線ホームといえば、今も優等列車の発着する
ホームですが、かつては多くのブルトレが行き交っていた
時代がありました。
その名を挙げてみると、「さくら」「はやぶさ」「みずほ」に「富士」、
「出雲(1号~4号)」「あさかぜ(1号~4号)」
さらに、「瀬戸」「銀河」と、東京と西日本をつなぐ寝台列車の
まさしくターミナルでした。
これから乗車する「サンライズ瀬戸・出雲」は、東京駅を発着
したブルトレ時代からの「瀬戸」と「出雲」の系譜を引いている
わけですが、当時の目まぐるしいほどの活況を知っている身と
しては、今や最後の寝台となってしまった「サンライズ」しか
入線のない9・10番線ホームに一抹の寂しさが去来したのでした。

さて、サンライズの入線時刻は21時35分頃。ホームに
入線してから発車までのわずかな時間も、車内の確認や
撮影が出来る貴重な時間です。
気持ちとしては折角寝台に乗車できるのだから、ビールと
おつまみを買い込んで、車窓の景色を肴に一杯といきたい
ところでしたが男スタッフ2人、そこはグッと我慢して、
サンライズ入線時刻の20分くらい前から撮影機材を持って
待機していました。
ちなみに我々以外の乗客も入線時刻が近づくにしたがって、
ぞくぞくとホームに集まって来るわけですが、筆者を含め
我ら男性スタッフが場違いなのではと思える程、ホームには
若い女性の姿が多くありました。
我々がサンライズに乗車した頃、世間ではパワースポット
ブームが一般にも定着。乗車日が土曜日ということもあってか、
それこそ乗客は全員うら若き女性ではないのかと思えるほどで、
男性の姿は数えるほどでした。
出雲大社のご利益の大きさに感心する一方、まさに女性ばかりの
車内を男2人組がなにやらカメラを手に徘徊(?)していると、
これから良縁を願いに行く女性方を不安にさせてしまうのでは
ないかと些か不安な気持ちになったものです。
そうした不安を振り切って、いざ乗降ドアの開いたサンライズ
エクスプレスへ。
サンライズに乗車してまず最初に感じたのは、乗り込んだ時の
雰囲気が今までの寝台列車とは趣が明らかに異なっていた
という事です。
寝台車の場合、まず足を踏み入れるのがデッキになるわけですが、
これまでの寝台列車では目に触れることの出来た配電盤などの
スイッチ類は見当たらず、すっきりとした乗降デッキに。
メカニック的なものは姿を消し、これまでの寝台列車にあった
武骨さを微塵も感じさせない造りになっています。
ご存じの通りサンライズの車内空間は、住宅メーカーが施工に
加わっており、建物でいえば玄関部分に当たるデッキからして、
これまでの寝台列車とは異なる車内空間に迎えられたことに
ちょっとした驚きを覚えました。
ちなみに、この時はスタッフそれぞれシングルとソロに乗車。
デッキ、通路、そして個室とこれまでのブルトレや豪華寝台
列車とはまた異なったハイソな雰囲気に戸惑いがあったのも
事実です。


シングル個室
サンライズ編成の中で最も多く用意されているのがシングル
個室です。言うなれば、サンライズ寝台のスタンダードが
シングルになります。
シングルの個室内は寝台の他にテーブルがあり、ベッド横の
ちょっとしたスペースに縦長の鏡やオーディオの操作パネルが
コンパクトに配置。


ソロ個室
また、ソロは寝台ベッド以外の余分なものはすべてそぎ落と
した感じで、個室がそのままベッドだと言っても過言では
ありません。
ベッドのサイズは基本的な1,960mm×700mmとなってはいる
ものの、圧迫感はいかんともし難い印象を受けます。
小柄な女性ならそれほど気にはならないかもしれませんが、
寝返りの時や個室内で何か作業をするには少し窮屈です。
尚、HOゲージの模型でも個室や通路の狭さは見事に(?)
再現されており、模型の計測はかなり大変な作業となる
ことをこの時は知る由もありませんでした。


左:運転台 右:ミニラウンジ
シール化のために寝台個室以外の場所も確認します。
冒頭のデッキに限らず、トイレなどサニタリーもチェック。
もちろん運転席や乗務員スペースなどを拝見することは
出来ませんが、ミニラウンジなど列車の特徴的なスペースは
見落としの無いよう念入りに撮影を行います。
但し、こうした場所には当然、他の乗客の方がいらっしゃる
ことも。我々も他の乗客がいる場所で写真をパシャパシャ
撮ったり、ビデオを回すことはしません。
他の乗客のいない時を見計らいながら、車内の撮影に勤しむ
わけですが、結果として車窓の景色を楽しむこともなく、
夜の時間が過ぎてゆくのでした。
ちなみにこの時のサンライズ出雲の乗車で、次回シングル
デラックスなど他の室内を確認する為に再度サンライズに
乗車する際は、女性同伴の方が良いと悟り、後日、シングル
デラックスとサンライズツインのチケットを取った際は、
女性スタッフに同伴してもらうことにしました。
ということで次回、シングルデラックスとサンライズツイン
乗車記に続きます。
category: (HO)サンライズエクスプレス
メイクアップシール(HO)「サンライズ」詳報5~室内灯編~
本日の富塚通信は、前回の詳報4~室内灯編~の続きです。
「4号車 サロハネ285」
1人用A寝台個室。上階にはデスクが備え付けられていますので、
ノートパソコンを開いて、移動時間を仕事に充てることも出来ます。
ベッドサイズに関しては、幅850mmとかなり大きいサイズです。


サロハネ25


通路側




個室側


通路側
個室入り口への階段が丁度ボディによって隠れる形になっている為、
正面からでは階段が良く見えません。残念。
しかしボディを横から見ると、階段を照らす光と階段の一部を
視認することが出来ます。








シングルデラックス個室
階下の「サンライズツイン」は、2人で利用することで寝台料金が
お得なプランとなっています。
メイクアップシールでは、備え付けデスクに洗面台、そして独特な
形状の椅子まで完全シール化。
特に実車の座席をより忠実に再現すべく、デザインにもこだわりました。
シールは模型の丸みに合わせる為に2枚構成となっています。
尚、上記サロハネ写真、階下の左から2番目の個室は、他の3室より
暗くなっている事がお分かり頂けるかと思います。
これは上階の床部分を切り抜いていない事により、室内灯の光を
遮光している為です。
このように、上階の床シールをあえて切り抜かないことによって、
階下の室内を暗くすることも可能です。逆に階下の個室をより明るく
照明したい場合は、上階の床シールを切り抜き線に合わせて切り抜いて
室内再現を行って下さい。
─ トピックス ────────────────────────

カーテンブラインド データ拡大画像
上記の画像は、「サンライズエクスプレス カーテン・ブラインド
セット」の、全車共通ブラインドと5号車ノビノビ座席専用カーテン
ブラインドの柄の拡大画像です。
実際のシールではブラインドの柄は視認し難いですが、目を凝らして
頂くとブラインドも単色ではないことがお分かり頂けます。
尚、サンライズは2014年から大きな改修が行われており、
外装や内装の一部にも変更点が加えられました。
その点お客様より、メイクアップシールではどうなっているのか
お問い合わせを頂きましたが、今回の(HO)「サンライズ」のメイク
アップシールは改修前のサンライズをプロトタイプに成型された
模型に合わせたデザインとなっていますので、リニューアル後の
室内内装デザインではありません。予めご了承ください。
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「5号車 モハネ285 ノビノビ」
指定席特急料金と運賃のみで利用できるノビノビ座席。
上下段合わせて定員28名の利用が可能です。


モハネ285 ノビノビ座席
※別売の「カーテン・ブラインド」を使用しています。




通路側




寝台側
別売の「(HO)サンライズ カーテン・ブラインド」には、ノビノビ座席を
よりリアルに再現することの出来る寝台と通路の「仕切りカーテン」と
「シーツ&枕カバー」の再現シールがパッケージングされています。
もちろん、頭側の窓ガラスに適合したブラインドも全ての窓の枚数が
付属してあります。










各スペースの仕切りの壁を全面シール化していますので、照明に照らされた
均一な室内再現をお楽しみ頂けます。
ゴロンと横になるだけのこうしたスタイルの寝台が今後誕生する事は、
まず無いのではないかと思います。
尚、ノビノビ座席の頭側の窓ガラスは、僅かに縦長ではありますがほぼ正方形と
なっています。
今の液晶テレビになる前、ブラウン管テレビの時代は画面のサイズは若干横長
ではありましたが、今ほどワイドタイプでもありませんでした。
ノビノビ座席の窓に流れる車窓は、昔のテレビを見ているかのような印象を
受けるものなのでしょうか。
前回紹介した1~3号車のスタンダード寝台、「シングル」「シングルツイン」
に「ソロ」。そして、今回詳報にてお届しました4号車オロハネの「シングル
デラックス」と「ノビノビ」
どの個室もシンプルでありながら、寝台の各価格のグレード設定の多様性もまた、
サンライズの魅力の一つとなっています。

(HO)ゲージ対応メイクアップシール「サンライズエクスプレス」
「JR 285系特急寝台電車 サンライズエクスプレス基本セット4両」 ¥12,000(税抜)
「JR 285系特急寝台電車 サンライズエクスプレス増結セット3両」 ¥9,400(税抜)
「JR 285系 特急寝台電車 サンライズエクスプレス
カーテン・ブラインドセット7両」 ¥2,600(税抜)
好評発売中です!
(※販売価格は、2015年6月時点のものです)
さて、今回で(HO)「サンライズ」メイクアップシールの詳報は
ラストとなりますが、ラストといえば定期運用される所謂「寝台列車」の
最後もこの「サンライズ」となってしまいそうな流れです。
2015年6月現在、定期運用されている長距離寝台も「サンライズ」と
「カシオペア」のみとなってしまいました。
そして「カシオペア」に至っては、あと数年の内に定期運行の終了が
有力視されています。
その点「サンライズ」は、「カシオペア」の青函トンネルのような
路線上のボトルネックもなく、数年前に車両の大規模改修を行った
ことを鑑みても、しばらくの間は運用終了の心配はなさそうです。
しかし、「サンライズ」の最大乗車定員はおよそ160人弱。今後も旅客
輸送量の増加見込みが薄いことを考えると、「サンライズ」も車両の
老朽化と共に定期運用の終了が考えられます。
しかも「サンライズ」の後継車両が投入されるのかといえば、
どうやらそれも無さそうな雰囲気となっています。
これまでの富塚通信でも述べてきましたが、今後は鉄道に乗って
観光を楽しむ「クルーズトレイン」が、寝台列車に代わっての花形と
なるのはほぼ間違いないでしょう。
しかし、「クルーズトレイン」は、これまでの寝台列車「カシオペア」
「トワイライト」「北斗星」、そして「サンライズ」等がそうであったJR間の
垣根を越えた協同による長距離輸送ではなく、自社の管轄内を
周遊する事を前提とした運行が基本となっていきそうです。
そうなれば、これまでのような古き良き「寝台列車」を日本国内で
楽しむ事はより一層難しくなってしまうでしょう。
これまでの「夜」をイメージした寝台列車から一転。夜明けをイメージし
徐々に昇っていく太陽をロゴにあしらった「サンライズエクスプレス」
その太陽の照らす先が、新しい鉄道の形「クルーズトレイン」であった
としたならば、それもまた鉄道変遷史における妙かもしれません。

そんな、まだまだ活躍して欲しい「サンライズ」の室内内装を
HOゲージ対応「サンライズエクスプレス」で、是非お愉しみください!
また、サンライズエクスプレス以外のHOゲージ対応メイクアップシールも
絶賛発売中です。
HOゲージ「カシオペア」メイクアップシール

「JR E26系 カシオペア 基本セット 4両」\10,000(税抜)
「JR E26系 カシオペア 増結セットA 4両」\9,400(税抜)
「JR E26系 カシオペア 増結セットB 4両」\9,400(税抜)
「JR E26系 カシオペア ブラインド・寝具セット」\2,600(税抜)
HOゲージ「トワイライト」メイクアップシール

「JR 24系25形 トワイライトエクスプレス 基本セット 4両」\10,000(税抜)
「JR 24系25形 トワイライトエクスプレス 増結Aセット 3両」\9,000(税抜)
「JR 24系25形 トワイライトエクスプレス 増結Bセット 3両」\9,000(税抜)
「(HO)トワイライトエクスプレス ベッドカーテン・寝具セット」\2,600(税抜)
HOゲージ「北斗星」メイクアップシール

「(HO)24系 寝台特急 北斗星 基本セット 4両」 \7,600(税抜)
「(HO)24系 寝台特急 北斗星 単品セット1 4両」\7,200(税抜)
「(HO)24系 北斗星 カーテン・ブラインドセット」\3,000(税抜)
HOゲージ「20系寝台客車」メイクアップシール

「(HO)20系 特急形 寝台客車 基本セット 4両」 \7,000(税抜)
「(HO)20系 特急形 寝台客車 増結単品セット 4両」 \7,000(税抜)
「(HO)20系 特急形 寝台客車 カーテン・ブラインドセット 8両」\3,200(税抜)
(※上記販売価格は、2015年6月時点のものです)
あの思い出の人気列車の車内再現にメイクアップシールをどうぞ!
category: (HO)サンライズエクスプレス
メイクアップシール(HO)「サンライズ」詳報4~室内灯編~
本日の富塚通信は、メイクアップシール(HO)「サンライズエクスプレス」の
詳報4~室内灯編~をお届けします!
これまでの夜をイメージした寝台列車とは異なり、朝をイメージした
ベージュと赤を基調とした外観が特徴のサンライズエクスプレス。
窓ガラスも大きいので車窓の景観も十分に楽しめます。
今回の詳報では、1号車クハネから3号車モハネまでの3両を掲載します。
なお、寝台特急電車ということで夜行走行シーンをイメージした写真も
合わせて掲載していきますので、お楽しみください。
「1号車 クハネ285」


クハネ285
※別売「カーテン・ブラインド」パッケージのブラインドシールを使用


入り口のキーロックや操作パネル等の室内装備も、ハッキリと
視認頂けます。


模型を少し斜めからみれば、窓から向って正面以外の個室側面も
シール化の意味が大きいことがお分かり頂けるのではないでしょうか。


室内鏡を再現しているシルバーシールも室内の臨場感を高める
役割を見事に果たしています。
上段の個室の上には、室内灯の取り付けスペースを含めた少し広めの
空間があるので、ブラインドシールを使って窓の上半分を隠すことで、
より自然な外観の仕上がりをお楽しみ頂けます。
尚、ブラインドシールを上段の窓ガラスにご使用頂く場合、窓ガラス自体が
丸みを帯びていますので、貼り付けには少し慣れが必要です。


運転台
別パーツの運転台です。運転窓が狭いので運選手が操作するパネル類を
見ることは困難ですが、運転手人形を座らせればバッチリです。
「2号車 サハネ285」
客室はシングル及びシングルツインが設定されており、
基本的な構成は先のクハネとほぼ同じ車両となっています。


サハネ285
※こちらはブラインド未使用の状態
もともと木目調の壁面フィルムシールは薄い色の設定にて製作していますが、
これは電球色の室内灯を使用することを考慮した結果です。
電球色タイプの室内灯をご使用頂くと、実車のような色味の強い壁面表現が
再現頂けるようになっています。




壁に掛ったハンガーもクッキリと視認が可能です。
また、模型を上から覗き込むとベッドに畳まれた浴衣などの
寝具やシーツもリアルに再現されています。




サンライズのクハネ・サハネともに階下の個室まで室内灯の光が
しっかりと差し込みます。
「3号車 モハネ285」


モハネ285
ソロ個室寝台。車端には8人掛けのミニラウンジも設けられています。


ミニラウンジ
通過用のドアはもちろん床の段差までキッチリとシール化
あります。


個室のベッドは淡い緑モケット。基本的なシーツを掛けた状態でも、
シーツを外した状態でもお好みの再現をお選びいただけます。


ミニラウンジは両側4人掛けの椅子が成型されています。
シールのデザインにて1本のチェアレッグをデザインしました。


以前の富塚通信のモハネ285の詳報でもご紹介しましたが、模型的にも
複雑な形状をしている本車両。
そのため室内灯を点灯すると、室内も少し変わった形で照明されます。
また、クハネやサハネに比べると室内灯ユニット自体が上段の壁面
ギリギリまで迫っている為、良く目に触れる構造となっています。
さて、本日の詳報はここまでとなります。以下は少しばかりの余談ですので、
よろしければお付き合い頂ければと思います。
寝台電車でありながら安定した乗車率を維持し、特に週末に高い乗車率を
誇るサンライズエクスプレス。
ここ近年は、その乗車客の半数以上が女性であるといった報道も耳にする
機会が多くなりました。
メディアの内容によれば、週末サンライズに乗車する女性の殆どは縁結びの
神様、出雲大社に参拝するためにサンライズを利用するようです。
もちろん、「乗客の半分以上が女性である」というのは特定のシーズンの
運行日によってはそういった日もあるくらいに捉えるべきなのしょうが、
それでも寝台利用者の傾向の一つの動向として、とても興味深い事例で
あるように思われます。
ここで話を少し変えます。
女性は男性に対しても女性に対してでも、ブランド品などの高価な身なりを
している人よりも、小綺麗で何よりも清潔感のあるファッションの人に対して
好感を抱くそうです。
今回の「サンライズエクスプレス」の車内内装は、メイクアップシールとして、
これまで様々な列車の内装を製作してきた製作室にとっても、上の定義に
当てはめれば女性が好感を示す車内内装のまさにお手本のような列車に
思われてなりません。
木目調に統一された、落ち着いた車内。いき届いたアメニティと、整然と
配置された無駄のないインテリア。
サンライズは、豪華ホテルに例えられる「カシオペア」や「トワイライト」
とは違い、よく「シティホテル」に例えられます。
この例えの違いからも、高級感よりも手ごろでちょっとハイセンスを
好む女性心をくすぐっている「サンライズ」のスタンスを読み取ることが
出来るのではないでしょうか。
今回紹介してきた3両の個室は、お世辞にも広々とした個室とは言えません。
しかし、気の合う女性友達2、3人が1つの個室に集まって窓の外の景色を
眺めながらおしゃべりに花を咲かすのに、かえって個室の狭さが親密度を
上げるのに役立っているのかもしれません。
こうしてみると「サンライズエクスプレス」は、さまざまな条件さえ揃えば、
寝台列車でもまだまだ需要があることを如実に示している気がしてきます。
期せずして本日は土曜日。今日も東京駅から良縁を願いに出雲大社へ
向かう女性客の姿が多く見られるのでしょうか。
さて、次回でメイクアップシール(HO)「サンライズエクスプレス」の
詳報もいよいよ最後です。
次回は、サロハネとノビノビです。お楽しみに。
category: (HO)サンライズエクスプレス
メイクアップシール ~(HO)サンライズ 詳報3~
本日の富塚通信は、(HO)「サンライズ」メイクアップシールの詳報第3弾を
お届けします。
尚、グレードアップパーツの製作・お知らせなどで(HO)サンライズの詳報の
掲載が延びてしまい、大変申し訳ありませんでした。
今回の詳報は、TOMIXの模型では「増結セット」に同梱されています
4号車サロハネ285、そして5号車ノビノビ座席モハネ285です。
「4号車サロハネ285」


サロハネ285
2階が1人用A寝台個室シングルデラックス、1階が2人用B寝台個室の
サンライズツインで構成されているこの車両はサンライズで最もグレードの
高い車両となります。
2階のシングルデラックスの特徴はやはり広々としたA寝台の一人個室。
テーブルや椅子、洗面台が完備し、毛布や枕、浴衣がベッドの上に備え
付けられたこの部屋は、大きな窓から見渡す景色も人気でゆったりとした
雰囲気が楽しめます。

シングルデラックス特有のテーブルや椅子のデザインを忠実に再現。
部屋の大きな鏡をシルバーシールで再現するとより一層雰囲気がでます。

尚、1階の2人用B寝台個室のサンライズツインの部屋は模型の構成上、
壁面シールなど1階と2階を組み合わせた後に貼らなくてはならないシールが
あります。シルバーシールをあらかじめ貼ったうえで該当箇所に貼付します。


1階2階各拡大。


通路壁面は手すりやフットライトも再現。さらに上下階に繋がる階段の
段差に合わせぴったりシールがフィットするようになっています。


2階のベッド側面のフットライトや、1階に繋がる階段壁面の
フットライトなどが、見えにくい箇所もきちんとデザインされています。

サロハネのシールデータ拡大画像
上は1階2階に通じる階段壁面。下は1階の壁面。下の一番右は寝具セット。
ドアや手すりはもちろん、個室のテンキー式の鍵や個室内壁面にある
ハンガー、コントロールパネルなどもデザイン。ベッドの枕の上に積む
浴衣もしっかり完備。

また、メイクアップシールでは、2階床は照明灯の光を通すために切り
抜き線が入っています。切り抜かずに左のようにそのまま貼ることも、
線に沿って切り抜いて貼ることもできます。


左:車端洗面所 左:シャワー室
トイレ特有の床やシャワー室の脱衣所との仕切りドアや温度調節
機器など、細部にいたるまで再現されています。
そして詳報の最後は、サンライズ編成の中でも異色な存在、
ノビノビ座席です。


モハネ285 ノビノビ座席


ノビノビ座席は壁面の側面までシール化
画像の通りノビノビ座席は、床・階段・頭部側の仕切り壁面全てを
シール化しています。
特に各壁面の細い側面箇所まで上段・下段の全箇所をシール化。
サイズ的にはかなり細いシールとなる為、作業のし易さの観点から
シール再現を見送る案も検討したのですが、サンライズのノビノビ
座席は車両のボディに窓ガラスが多く、また車両の構造的に壁面の
側面も良く視認できる事を踏まえ、木目調の質感を統一させる為に
シール化する事としました。
細かな作業となりますが、側面部分まで壁面のフィルムシールを貼る
ことで、より一体的な壁面再現が可能となっています。


ノビノビ 上下段
また模型上、室内灯の光が階下へと届くように上階の床が
切り抜かれて成型されていますが、上段床シールは全面シール化に
なっていますので、実車のリアルな上段床を再現頂けます。
もちろん模型の切り抜き成型に合わせたラインも印刷して
ありますので、ラインに合わせて床シールを切り抜いて頂ければ、
室内灯を点灯させた際に光が階下に届くようにも出来ます。


階段の後ろ側までシール化
そしてノビノビでは一見目立たない個所ながら、上段へと昇る階段の
裏側もこだわりのシール化を行っています。
上左側の画像は、上段の階段側面および裏側に木目調フィルムシールを
貼った状態です。この段階ではあまりピンときませんが、上階部分を
下段部分と合わせてみると、思いの他シールの効果が高いことがお分かり
頂けるのではないでしょうか。
先述のとおり、ノビノビ車両はボディを嵌めてもこの階段裏が結構視認
出来てしまいますので、目立たないからと仰らずに是非シールを貼って
頂きたい部分です。


車端シングル個室


車端デッキ設備
ノビノビ座席以外の車単にあるシングル個室や車内設備に関しては
他の車両と基本的なシールデザインは同じですが、丁度室内灯の
設置位置に当たる部分には、プラバン加工で寝台部分と車端部分の
仕切り壁面を再現頂けます。

通路側の仕切りカーテンの再現
さらにノビノビ座席では、別売の「カーテン・ブラインド」に含まれている
仕切りカーテンをご使用頂くことで、通路側のカーテンも再現する事が
出来ます。


仕切りカーテン使用例 左:通路側 右:窓側から
仕切りカーテンは、上下段ともにカーテンを縛った乗車時の状態から、
完全にシャットしたシーン。そして半分開いた状態など、お好みの
シチュエーションでノビノビ座席を演出して頂けます。
尚、仕切りカーテンはシールを切り出し、シールののりしろを利用する
ことで模型に貼り付けて頂くだけ。


シーツも再現可能
また、仕切りカーテンと一緒にシーツ及び枕カバーも再現できる
シールも付属しています。
ちなみにシーツ類は上段では階段を登って直ぐの通路側に、下段は
就寝時頭の側になる窓側に置かれています。
こうしたこだわりもノビノビ座席をよりリアルに再現頂く上で
ちょっとした楽しみになります。
さて、実車では寝台料金不要のノビノビ座席。昨今の寝台特急列車では
基本的に個室がスタンダードなので、非常に珍しい車両でもあります。
ビジネスシーンでの利用を想定している事も当然あるのでしょうが、
運行開始が1998年ということで、丁度これまでの寝台とは異なる
豪華寝台というコンセプトへと寝台列車を取り巻く需要が移行し始めた
過渡期であったというのも、本車両が編成された理由の1つに挙げられる
ように思います。
ちなみにNゲージ用のメイクアップシールとして好評発売中の「はまなす」
この列車にも同じような名称の「のびのびカーペットカー」がありますが、
サンライズは何故か、ひらがなではなくカタカナで「ノビノビ」
時代の違いかともチラと考えましたが、サンライズの他の個室は、
「シングル」「ツイン」「シングルDX」とカタカナ表記ですから、
確かに「ノビノビ」だけひらがなでは、それこそ「まのび」してしまい
そうです。
と、思いめぐらせている内に、これまたメイクアップシール人気商品
「あけぼの」には、カタカナ表記の「ゴロンとシート」なる車両が…
「ノビノビ」の表記理由は想像するしかありませんが、運行路線は
それぞれ異なるものの、こうした同系列の客車の変遷をメイクアップ
シールで再現しながら比較してみるというのもまた面白いかもしれません。

これまで詳報にてお届けして参りましたHOゲージ対応
メイクアップシール「サンライズエクスプレス」
「JR 285系特急寝台電車 サンライズエクスプレス基本セット4両」 ¥12,000(税抜)
「JR 285系特急寝台電車 サンライズエクスプレス増結セット3両」 ¥9,400(税抜)
「JR 285系 特急寝台電車 サンライズエクスプレス
カーテン・ブラインドセット7両」 ¥2,600(税抜)
(※販売価格は、2015年5月時点のものです)
確かな集客力から寝台特急列車としての地歩を着実に固めている
「サンライズエクスプレス」
豪華寝台とは一線を画す室内再現を、メイクアップシール基本、増結、
そして「カーテン・ブラインドセット」で、ぜひお楽しみ下さい。
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