「14系 寝台特急〈さくら〉」のカスタマイズ
9月にKATOから「14系 寝台特急〈さくら〉長崎編成 8両セット」と
「14系 寝台特急〈さくら〉佐世保編成 6両セット」が発売されました。
実は筆者のレイアウトには、20系の客車を使ったDD51牽引の寝台特急
「出雲」を再現してあるのですが、今回の14系客車発売に合わせて、
70年代の後半からニューブルートレインと呼ばれた14系編成に格上げ(?)
しようと計画。しかも、佐世保編成 6両セットも揃えれば個人的にも思い
入れのある昭和50年(1975年)に誕生した「出雲」と「紀伊」の併結を
レイアウト上に再現することも可能になります。
14系14形寝台客車は、TOMIXでは以前から製品化されていましたが、
KATOからオール新規で製品化といわれれば、これを逃す手はありません。

製品の方は、先月の段階で受け取っていたのですが、仕事の合間に
コツコツと作業を続け(何せ14輌もありましたから)、気が付けばもう11月
も終わりになっていました。
そうした理由で記事は少し(?)遅くなってしまいましたが、今回、製品の
解説も兼ねて、個人的に挑戦したKATO「14系 寝台特急〈さくら〉」の
「出雲・紀伊」編成化をご紹介しようと思います。
さて、その前に寝台特急「さくら」について少し解説をしましょう。
「サン・ロク・トオ」と呼ばれる昭和36年(1961年)のダイヤ改正。
九州特急の下り始発列車であった「さくら」は優等列車の証である
列車番号1が、当然上り列車には列車番号2の名誉が与えられ、
およそ33年間もの長きに渡って、列車番号1であり続けました。
列車番号の意味合いは時代によって多少変化はありますが、
昭和40年頃の「さくら」は、全客車を通して列車番号が1だった
という事は特筆すべきことだと思います。時刻表には客車ですの
で「1レ」と表記されていましたね。
もともと「さくら」そのものは戦前より存在した伝統あるネーミングですが、
特に九州ブルートレインを担う一角として人気を博しました。
寝台特急「さくら」としては、昭和34年(1959年)に「平和」を「さくら」に代えて
運行を開始。因みにこの時の客車は20系でした。
6年後の昭和40年(1965年)からは東京~長崎・佐世保間と変更され、
そしていよいよ昭和47年(1972年)10月のダイヤ改正にて「ニューブルー
トレイン」と呼ばれた14系客車(14系14形)へとグレードアップされたの
でした。そういえば、東京駅から九州へと向かう寝台列車の中で、
常に1番最初に走り出していったのが「さくら」でした。
続いて「みずほ」の説明を。
「みずほ」昭和36年(1961年)に東京~熊本間で不定期運行が開始され、
翌年の10月に晴れて定期列車となりました。
そして先出の「さくら」にもあるように、昭和47年(1972年)からは14系客車に
置き換えられて、昭和50年(1975年)には長崎行編成を併結となりました。
但し現実的には、「さくら」や「はやぶさ」を補完する形での運用だったため、
多少マイナーな印象を受ける列車かもしれません。
そんな今回の「14系 寝台特急さくら」は長崎編成が8輌、佐世保編成が
6輌ですから、合わせて購入すれば14輌のフル編成が愉しめます。
また、ブルートレインの併結運転の再現というのも一興かと思います。
今回のブログで紹介している「出雲・紀伊」の他にも「彗星・あかつき」
「明星・あかつき」などの併結バリエーションがあります。
さて、そろそろ実際の製品の方を見てみましょう。

今回の「14系 寝台特急〈さくら〉」は、発売前から完成度が高いと評判
でしたので期待をしていたのですが、実際に手にしてみると確かに
ハイクオリティーな作りであることが分かります。

特に寝台室内の梯子などのリアルな再現、Nスケールでは初という
屋根上の溶接痕、床下機器やスハネフ14のテールエンドジャンパ栓
パーツ(付属)の細密な再現性は一見の価値があります。

また、中間連結面のKATOカプラー伸縮密自連形の装備や、全車サスペン
ション採用にスハネフのテールライト消灯スイッチと妥協はありません。
しかも、従来の見え方に難のあったトレインマーク変換装置に改良を加え、
より平面的に見えるようになっているのには拍手を送りたいと思います。
因みにこの製品、純正ではトレインマーク「さくら」、「みずほ」が各絵入りと
文字マークの計4種類から選択できるようになっています。行先方向幕は
「長崎」「佐世保」となっているため、製品のまま「みずほ」の忠実な再現は
出来ません。


もちろん側面行先方向幕、号車番号札、等級表示、★マークもきれいに
印刷されています。筆者の「出雲・紀伊」併結再現の為に、このきれいな
トレインマーク、行先方向幕を変更してしまうのがもったいない程でした。
従来の製品のように行先方向幕が印字されていなければ、取りあえず
トレインマークだけ変更すれば(見せ掛けだけ?)、実車の再現も可能
でしたが、この製品のように行き先が印字されたタイプでは、トレインマーク
だけではなく側面行先方向幕にも手を加えなければという強迫観念が…

最後に不満な点もありました。
それはKDカプラーが付けられないことです(改造すれば付けられないことも
ないのですが…)。併結運転が可能な製品だけに連結器の自動開放が
できるKDカプラーをサポートしていないのというのは、これだけ細部まで
こだわり抜かれた製品だけに残念。せめてオハネフのテール側だけでも
KDカプラーがつけられるようにして欲しかったですね。
それでは、次回はいよいよ「14系 寝台特急 さくら」の「出雲・紀伊」併結化
および、室内座席等のグレードアップカスタマイズの紹介をしたいと思います。
「14系 寝台特急〈さくら〉佐世保編成 6両セット」が発売されました。
実は筆者のレイアウトには、20系の客車を使ったDD51牽引の寝台特急
「出雲」を再現してあるのですが、今回の14系客車発売に合わせて、
70年代の後半からニューブルートレインと呼ばれた14系編成に格上げ(?)
しようと計画。しかも、佐世保編成 6両セットも揃えれば個人的にも思い
入れのある昭和50年(1975年)に誕生した「出雲」と「紀伊」の併結を
レイアウト上に再現することも可能になります。
14系14形寝台客車は、TOMIXでは以前から製品化されていましたが、
KATOからオール新規で製品化といわれれば、これを逃す手はありません。

製品の方は、先月の段階で受け取っていたのですが、仕事の合間に
コツコツと作業を続け(何せ14輌もありましたから)、気が付けばもう11月
も終わりになっていました。
そうした理由で記事は少し(?)遅くなってしまいましたが、今回、製品の
解説も兼ねて、個人的に挑戦したKATO「14系 寝台特急〈さくら〉」の
「出雲・紀伊」編成化をご紹介しようと思います。
さて、その前に寝台特急「さくら」について少し解説をしましょう。
「サン・ロク・トオ」と呼ばれる昭和36年(1961年)のダイヤ改正。
九州特急の下り始発列車であった「さくら」は優等列車の証である
列車番号1が、当然上り列車には列車番号2の名誉が与えられ、
およそ33年間もの長きに渡って、列車番号1であり続けました。
列車番号の意味合いは時代によって多少変化はありますが、
昭和40年頃の「さくら」は、全客車を通して列車番号が1だった
という事は特筆すべきことだと思います。時刻表には客車ですの
で「1レ」と表記されていましたね。
もともと「さくら」そのものは戦前より存在した伝統あるネーミングですが、
特に九州ブルートレインを担う一角として人気を博しました。
寝台特急「さくら」としては、昭和34年(1959年)に「平和」を「さくら」に代えて
運行を開始。因みにこの時の客車は20系でした。
6年後の昭和40年(1965年)からは東京~長崎・佐世保間と変更され、
そしていよいよ昭和47年(1972年)10月のダイヤ改正にて「ニューブルー
トレイン」と呼ばれた14系客車(14系14形)へとグレードアップされたの
でした。そういえば、東京駅から九州へと向かう寝台列車の中で、
常に1番最初に走り出していったのが「さくら」でした。
続いて「みずほ」の説明を。
「みずほ」昭和36年(1961年)に東京~熊本間で不定期運行が開始され、
翌年の10月に晴れて定期列車となりました。
そして先出の「さくら」にもあるように、昭和47年(1972年)からは14系客車に
置き換えられて、昭和50年(1975年)には長崎行編成を併結となりました。
但し現実的には、「さくら」や「はやぶさ」を補完する形での運用だったため、
多少マイナーな印象を受ける列車かもしれません。
そんな今回の「14系 寝台特急さくら」は長崎編成が8輌、佐世保編成が
6輌ですから、合わせて購入すれば14輌のフル編成が愉しめます。
また、ブルートレインの併結運転の再現というのも一興かと思います。
今回のブログで紹介している「出雲・紀伊」の他にも「彗星・あかつき」
「明星・あかつき」などの併結バリエーションがあります。
さて、そろそろ実際の製品の方を見てみましょう。

今回の「14系 寝台特急〈さくら〉」は、発売前から完成度が高いと評判
でしたので期待をしていたのですが、実際に手にしてみると確かに
ハイクオリティーな作りであることが分かります。

特に寝台室内の梯子などのリアルな再現、Nスケールでは初という
屋根上の溶接痕、床下機器やスハネフ14のテールエンドジャンパ栓
パーツ(付属)の細密な再現性は一見の価値があります。

また、中間連結面のKATOカプラー伸縮密自連形の装備や、全車サスペン
ション採用にスハネフのテールライト消灯スイッチと妥協はありません。
しかも、従来の見え方に難のあったトレインマーク変換装置に改良を加え、
より平面的に見えるようになっているのには拍手を送りたいと思います。
因みにこの製品、純正ではトレインマーク「さくら」、「みずほ」が各絵入りと
文字マークの計4種類から選択できるようになっています。行先方向幕は
「長崎」「佐世保」となっているため、製品のまま「みずほ」の忠実な再現は
出来ません。


もちろん側面行先方向幕、号車番号札、等級表示、★マークもきれいに
印刷されています。筆者の「出雲・紀伊」併結再現の為に、このきれいな
トレインマーク、行先方向幕を変更してしまうのがもったいない程でした。
従来の製品のように行先方向幕が印字されていなければ、取りあえず
トレインマークだけ変更すれば(見せ掛けだけ?)、実車の再現も可能
でしたが、この製品のように行き先が印字されたタイプでは、トレインマーク
だけではなく側面行先方向幕にも手を加えなければという強迫観念が…

最後に不満な点もありました。
それはKDカプラーが付けられないことです(改造すれば付けられないことも
ないのですが…)。併結運転が可能な製品だけに連結器の自動開放が
できるKDカプラーをサポートしていないのというのは、これだけ細部まで
こだわり抜かれた製品だけに残念。せめてオハネフのテール側だけでも
KDカプラーがつけられるようにして欲しかったですね。
それでは、次回はいよいよ「14系 寝台特急 さくら」の「出雲・紀伊」併結化
および、室内座席等のグレードアップカスタマイズの紹介をしたいと思います。
category: 鉄道模型