ブルトレ牽引機とヘッドマーク3~紆余曲折の九州管内ブルトレ牽引機~
九州管内において、ブルトレ牽引機のパイオニア的存在であるED72・
ED73。ブルトレ牽引に関してこのED72・ED73は、20系時から14系、
24系の牽引までと実に長い期間に渡って活躍した機関車です。
また、151系「つばめ」「はと」の博多乗り入れの際に電源車サヤ420を
連結したED73は、現在でもファンの間では有名で見逃すことができない
存在といえます。


「グレードアップパーツセット」でディテール後のED73
さて、九州ブルトレ最後の牽引機はED76ですが、九州初の交流機関車
であるED72からED76へと移り変わる系譜には、ED72・ED73・ED75-300
番台から、北陸本線より移動してきたEF70の運用と紆余曲折の歴史が
隠されています。
1961年から九州地区用にED72・ED73が投入され運行を開始しましたが、
両機は軸重制限の関係から運用地区が鹿児島本線熊本駅以北の北九州
地区に限られていました。
その後、シリコン整流器を備えたED75-300番台が1965年~1968年に
かけて増備され、「あさかぜ」「みずほ」「あかつき」などの牽引にあたり
ましたが、本機も北九州地区に運用が限定されており、蒸気暖房の
仕様から冬場の客車列車充当ができないなど効率的な運用ができ
ない牽引機でした。
上記のような理由からもっぱら高速貨物牽引に使用される事が
多かった300番台ですが、同時期に製造されたED76によって自然
淘汰の運命を辿っていくことになりました。
ED76は九州地方の電化延伸に対応し、これまでの軸重制限の足枷を
空気バネの圧力調節によって解決した汎用性の高い九州ブルトレ
牽引機の決定版です。
それは同時期に製造されたED75-300の製造数が11両だったのに対し
ED76は139両(北海道仕様含む)製造されていることからも窺えます。


「グレードアップパーツセット」でディテール後のED76
ED76が運行を開始した当初ブルートレイン客車は20系であり、牽引機
との兼ね合いから、しばらくの間はED72/ED73がブルトレ牽引の任に
あたっていましたが、1970年代後半になり、14系・24系客車へと置き
換えが進んだ結果、牽引機の制限がなくなったことにより、ED76が
ブルトレ牽引の標準機となるに至っています。
余談になりますが、1980年以降貨物列車を牽引していたEF70が北陸
本線から移動してきて、老朽化したED72・ED73の代わりに転属し、
「あさかぜ」「みずほ」など一部のブルトレの牽引にあたりましたが、
この車両も軸重制限の関係から、熊本以北でしか運用できず、高速
列車対応の機構もなかったことから、思うような活躍を果たすこと
が出来ませんでした。
このように九州地区は交流電化と路線の軸重制限を中心に、ブルトレ
牽引仕様や暖房、あるいは貨物の高速化対応などの要素が常に
大きなネックとなり独特な歴史を築いてきました。
では最後に、九州管内の非電化区間でブルトレ牽引に活躍したディー
ゼル機関車、DF50とDD51について少し紹介したいと思います。
DF50は日豊本線にて、1975(昭和50)年頃の24系25形に置き換え
られた時期まで、「彗星」や「富士」などを宮崎~西鹿児島間で
牽引していました。
「グレードアップパーツセット」でディテール後のDF50
また、DD51は1968(昭和43)年頃まで20系ブルトレの「はやぶさ」
「あかつき」などを熊本~西鹿児島間で牽引。
そして1975(昭和50)年頃まで、14系の 「さくら」「あかつき」
を鳥栖~佐世保・長崎間で牽引していました。

「グレードアップパーツセット」でディテール後のDD51
九州地方ではごく当たり前に見られたディーゼル機関車と電気機関車
の交代シーン。下の写真では、20系ブルトレ「富士」を牽いてきたDF50
と牽引機交代のために待機中のED76、という場面をレイアウト上にて
再現してみました。
70年代の20系ブルトレ「富士」を再現

牽引機に使用された九州仕様ヘッドマーク
さて、富塚商会オリジナルコレクション「グレードアップパーツセット」と
して上記の内、ED72・ED73・ED76用とDF50用、DD51用が用意されています。
機関車本体としては、ED75-300番台は残念ながら市販された経緯は
ありませんが、九州仕様のED72やEF70は過去、マイクロエースから
発売されたことがあります。
なお、九州仕様のEF70は中古市場上で現在も見受けられます。
この様な九州管内ブルートレイン牽引機の紆余曲折した時代を、
模型上で再現してみるのも一興かもしれませんね。
牽引機のディテールに対応したグレードアップパーツセットはこちら
ED72・ED73・ED76用グレードアップパーツセット
DF50用グレードアップパーツセット
DD51用グレードアップパーツセット
次回は「出雲」「紀伊」の牽引機と、トピックスとしてブルートレインの
編成について触れようと思います。
ホームページ>>>
ED73。ブルトレ牽引に関してこのED72・ED73は、20系時から14系、
24系の牽引までと実に長い期間に渡って活躍した機関車です。
また、151系「つばめ」「はと」の博多乗り入れの際に電源車サヤ420を
連結したED73は、現在でもファンの間では有名で見逃すことができない
存在といえます。


「グレードアップパーツセット」でディテール後のED73
さて、九州ブルトレ最後の牽引機はED76ですが、九州初の交流機関車
であるED72からED76へと移り変わる系譜には、ED72・ED73・ED75-300
番台から、北陸本線より移動してきたEF70の運用と紆余曲折の歴史が
隠されています。
1961年から九州地区用にED72・ED73が投入され運行を開始しましたが、
両機は軸重制限の関係から運用地区が鹿児島本線熊本駅以北の北九州
地区に限られていました。
その後、シリコン整流器を備えたED75-300番台が1965年~1968年に
かけて増備され、「あさかぜ」「みずほ」「あかつき」などの牽引にあたり
ましたが、本機も北九州地区に運用が限定されており、蒸気暖房の
仕様から冬場の客車列車充当ができないなど効率的な運用ができ
ない牽引機でした。
上記のような理由からもっぱら高速貨物牽引に使用される事が
多かった300番台ですが、同時期に製造されたED76によって自然
淘汰の運命を辿っていくことになりました。
ED76は九州地方の電化延伸に対応し、これまでの軸重制限の足枷を
空気バネの圧力調節によって解決した汎用性の高い九州ブルトレ
牽引機の決定版です。
それは同時期に製造されたED75-300の製造数が11両だったのに対し
ED76は139両(北海道仕様含む)製造されていることからも窺えます。


「グレードアップパーツセット」でディテール後のED76
ED76が運行を開始した当初ブルートレイン客車は20系であり、牽引機
との兼ね合いから、しばらくの間はED72/ED73がブルトレ牽引の任に
あたっていましたが、1970年代後半になり、14系・24系客車へと置き
換えが進んだ結果、牽引機の制限がなくなったことにより、ED76が
ブルトレ牽引の標準機となるに至っています。
余談になりますが、1980年以降貨物列車を牽引していたEF70が北陸
本線から移動してきて、老朽化したED72・ED73の代わりに転属し、
「あさかぜ」「みずほ」など一部のブルトレの牽引にあたりましたが、
この車両も軸重制限の関係から、熊本以北でしか運用できず、高速
列車対応の機構もなかったことから、思うような活躍を果たすこと
が出来ませんでした。
このように九州地区は交流電化と路線の軸重制限を中心に、ブルトレ
牽引仕様や暖房、あるいは貨物の高速化対応などの要素が常に
大きなネックとなり独特な歴史を築いてきました。
では最後に、九州管内の非電化区間でブルトレ牽引に活躍したディー
ゼル機関車、DF50とDD51について少し紹介したいと思います。
DF50は日豊本線にて、1975(昭和50)年頃の24系25形に置き換え
られた時期まで、「彗星」や「富士」などを宮崎~西鹿児島間で
牽引していました。

「グレードアップパーツセット」でディテール後のDF50
また、DD51は1968(昭和43)年頃まで20系ブルトレの「はやぶさ」
「あかつき」などを熊本~西鹿児島間で牽引。
そして1975(昭和50)年頃まで、14系の 「さくら」「あかつき」
を鳥栖~佐世保・長崎間で牽引していました。

「グレードアップパーツセット」でディテール後のDD51
九州地方ではごく当たり前に見られたディーゼル機関車と電気機関車
の交代シーン。下の写真では、20系ブルトレ「富士」を牽いてきたDF50
と牽引機交代のために待機中のED76、という場面をレイアウト上にて
再現してみました。

70年代の20系ブルトレ「富士」を再現

牽引機に使用された九州仕様ヘッドマーク
さて、富塚商会オリジナルコレクション「グレードアップパーツセット」と
して上記の内、ED72・ED73・ED76用とDF50用、DD51用が用意されています。
機関車本体としては、ED75-300番台は残念ながら市販された経緯は
ありませんが、九州仕様のED72やEF70は過去、マイクロエースから
発売されたことがあります。
なお、九州仕様のEF70は中古市場上で現在も見受けられます。
この様な九州管内ブルートレイン牽引機の紆余曲折した時代を、
模型上で再現してみるのも一興かもしれませんね。
牽引機のディテールに対応したグレードアップパーツセットはこちら

ED72・ED73・ED76用グレードアップパーツセット

DF50用グレードアップパーツセット

DD51用グレードアップパーツセット
次回は「出雲」「紀伊」の牽引機と、トピックスとしてブルートレインの
編成について触れようと思います。
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