トワイライトエクスプレス 進捗情報3~臨場感をデザインする~
メイクアップシール製作時にもっともこだわり抜いて全神経を
注ぎこむデザイン作業。
この作業は「実車の雰囲気を忠実に再現する」というテーマの
もと、1つ1つの全工程で高い次元での完成度を追及して製作
されています。
さて、このデザイン作業においてコンセプトとして掲げられている
のが、今日のサブタイトルでもある「臨場感をデザインする」です。
そこで今回は、この「臨場感をデザインする」というのはどういう
ことかと説明するため、ロイヤルの個室壁面と、スイートのベッド
を一例に取り上げて、メイクアップシールデザイン作業の製作
過程の様子をご紹介します。

まずは形とサイズの計測から。模型上のサイズをノギスを使用して
計測します。しかし最近は模型の成型そのものが複雑化している
ので、0.1mm単位で測れるノギスを持ってしても、実際に模型に
宛がってみると0.2~1mmぐらいの誤差が生じます。
その為正確な大きさはパソコン画面での数値上で微調整を行い、
模型にピッタリとなるサイズを割り出します。

次に車内設備の配置と色合いを大まかに決めます。
製作する場所には何がどのように置かれているかを、資料を基に
実車の内部と比較しつつ、スケールの比重やバランス、また模型に
貼付した場合に一番実車の雰囲気に近い色合いを検討し、配置と
色合いを決めていきます。
さて、配置と色合いを決定した後、最後に行うのが「臨場感の
デザイン」です。室内のデザインはただドアやベッドが有れば
いい、というものでは有りません。
あくまでも室内の臨場感を出すために、ドアのノブや照明器具は
もちろん、洗面やトイレ、シャワー室の内部設備、更には透けた
ガラス戸の奥に設置されているドライヤー本体とそのコードまで、
一つ一つ資料と照らし合わせながら作り込んでいきます。
(実車で確認する為、乗車する事もすることも多々あり。)

形を作り終えたら今度は色付け作業です。どんなに細かく作り
込んでも、ただ色を付けただけでは実物に比べてどうしても
作り物めいた違和感が生じてしまい、臨場感も何もあった
ものでは有りません。
そこでグラデーションで陰影による立体感や照明の灯りを
演出します!

壁面は実車に忠実に木目調をデザイン。壁面の縁やベッドの
背ずりなどにもシャドーやグラデーションを施し、照明の
明りは雰囲気を壊さない程度に抑えた仄かな色合いで、
実車の室内壁面を演出しています。

完成したシールを貼付した状態。
では、もう1つスイート個室のベッドの作成工程もご紹介します。

サイズの採寸。これは先の壁面作業でも触れたとおりです。
ベッドシールなどは、壁面と違いシールを模型に合わせて折り
曲げたりするので、採寸そのものの難易度が高くなります。

ベッドの柄をベジェを使ってデザイン。実際のベッド柄を参考に、
パターンの基本となる模様を製作します。今回は唐草模様を
ベースに2種類の文様を作り、使用しました。

上記の文様をベースにしてベッドの柄になるように配列しました。
実際に使用されているベッドの柄に近くなるよう、色々と配列や
パターンを変えたベッド柄を十種類以上試作した上で、最良の
印刷結果のものを採用しています。

ベッドに柄を合わせてから、色調を調整し、より実物に近く
なるよう、模様の後ろに筋入れを行っています。

最後にベッドのフカフカとした質感を表現するために、筋や柄など
を全体的に歪め、その凹凸に合わせて陰影を入れていきます。
そしてベッド柄も部分的に縮めたり拡大して完成です!

完成したシールを貼付した状態。
さて、これまで臨場感をデザインするための大まかな作業工程を
披露してきましたが、ここまで作り込んでも印刷した際、小さい
ので見えないのでは、と思われる方がいらっしゃるかも知れません。
しかし、見えないからといって、実際にはそこにあるものを
省いてしまったり、疎かにしてしまった場合、実車の特有の
雰囲気や臨場感を感じることは出来るでしょうか?
自分の持つ模型をディテールアップしたい、と思う心が求める
のは、いかに実物に近付けるか、という再現性の高さだと
考えています。
富塚商会オリジナルコレクション「メイクアップシールセット」
は、臨場感を追い求め、その再現にこだわり抜いたデザインで
製作されています。
現在製作中の「トワイライトエクスプレス」も乞うご期待ください!
では最後に、「トワイライトエクスプレス」の進捗情報の報告を。
先週のブログの最後に作業中として登場しました
オハ25-553とスロネ25-503もシール化が無事日完了!



オハ25-553と拡大画像

スロネ25-503
現在、トワイライトエクスプレスのメイクアップシール作業は
完成した各車両のデータをとりまとめて商品化の準備及び
マニュアル作成を行っています。
最近は「発売時期は何時ごろになりそうですか?」というご質問を
頂いておりますが、トワイライトエクスプレスは個室が多いために
マニュアルの作成にも時間がかかりそうです。
もうしばらくお待ちください。
注ぎこむデザイン作業。
この作業は「実車の雰囲気を忠実に再現する」というテーマの
もと、1つ1つの全工程で高い次元での完成度を追及して製作
されています。
さて、このデザイン作業においてコンセプトとして掲げられている
のが、今日のサブタイトルでもある「臨場感をデザインする」です。
そこで今回は、この「臨場感をデザインする」というのはどういう
ことかと説明するため、ロイヤルの個室壁面と、スイートのベッド
を一例に取り上げて、メイクアップシールデザイン作業の製作
過程の様子をご紹介します。

まずは形とサイズの計測から。模型上のサイズをノギスを使用して
計測します。しかし最近は模型の成型そのものが複雑化している
ので、0.1mm単位で測れるノギスを持ってしても、実際に模型に
宛がってみると0.2~1mmぐらいの誤差が生じます。
その為正確な大きさはパソコン画面での数値上で微調整を行い、
模型にピッタリとなるサイズを割り出します。

次に車内設備の配置と色合いを大まかに決めます。
製作する場所には何がどのように置かれているかを、資料を基に
実車の内部と比較しつつ、スケールの比重やバランス、また模型に
貼付した場合に一番実車の雰囲気に近い色合いを検討し、配置と
色合いを決めていきます。
さて、配置と色合いを決定した後、最後に行うのが「臨場感の
デザイン」です。室内のデザインはただドアやベッドが有れば
いい、というものでは有りません。
あくまでも室内の臨場感を出すために、ドアのノブや照明器具は
もちろん、洗面やトイレ、シャワー室の内部設備、更には透けた
ガラス戸の奥に設置されているドライヤー本体とそのコードまで、
一つ一つ資料と照らし合わせながら作り込んでいきます。
(実車で確認する為、乗車する事もすることも多々あり。)

形を作り終えたら今度は色付け作業です。どんなに細かく作り
込んでも、ただ色を付けただけでは実物に比べてどうしても
作り物めいた違和感が生じてしまい、臨場感も何もあった
ものでは有りません。
そこでグラデーションで陰影による立体感や照明の灯りを
演出します!

壁面は実車に忠実に木目調をデザイン。壁面の縁やベッドの
背ずりなどにもシャドーやグラデーションを施し、照明の
明りは雰囲気を壊さない程度に抑えた仄かな色合いで、
実車の室内壁面を演出しています。

完成したシールを貼付した状態。
では、もう1つスイート個室のベッドの作成工程もご紹介します。

サイズの採寸。これは先の壁面作業でも触れたとおりです。
ベッドシールなどは、壁面と違いシールを模型に合わせて折り
曲げたりするので、採寸そのものの難易度が高くなります。

ベッドの柄をベジェを使ってデザイン。実際のベッド柄を参考に、
パターンの基本となる模様を製作します。今回は唐草模様を
ベースに2種類の文様を作り、使用しました。

上記の文様をベースにしてベッドの柄になるように配列しました。
実際に使用されているベッドの柄に近くなるよう、色々と配列や
パターンを変えたベッド柄を十種類以上試作した上で、最良の
印刷結果のものを採用しています。

ベッドに柄を合わせてから、色調を調整し、より実物に近く
なるよう、模様の後ろに筋入れを行っています。

最後にベッドのフカフカとした質感を表現するために、筋や柄など
を全体的に歪め、その凹凸に合わせて陰影を入れていきます。
そしてベッド柄も部分的に縮めたり拡大して完成です!

完成したシールを貼付した状態。
さて、これまで臨場感をデザインするための大まかな作業工程を
披露してきましたが、ここまで作り込んでも印刷した際、小さい
ので見えないのでは、と思われる方がいらっしゃるかも知れません。
しかし、見えないからといって、実際にはそこにあるものを
省いてしまったり、疎かにしてしまった場合、実車の特有の
雰囲気や臨場感を感じることは出来るでしょうか?
自分の持つ模型をディテールアップしたい、と思う心が求める
のは、いかに実物に近付けるか、という再現性の高さだと
考えています。
富塚商会オリジナルコレクション「メイクアップシールセット」
は、臨場感を追い求め、その再現にこだわり抜いたデザインで
製作されています。
現在製作中の「トワイライトエクスプレス」も乞うご期待ください!
では最後に、「トワイライトエクスプレス」の進捗情報の報告を。
先週のブログの最後に作業中として登場しました
オハ25-553とスロネ25-503もシール化が無事日完了!



オハ25-553と拡大画像

スロネ25-503
現在、トワイライトエクスプレスのメイクアップシール作業は
完成した各車両のデータをとりまとめて商品化の準備及び
マニュアル作成を行っています。
最近は「発売時期は何時ごろになりそうですか?」というご質問を
頂いておりますが、トワイライトエクスプレスは個室が多いために
マニュアルの作成にも時間がかかりそうです。
もうしばらくお待ちください。
category: KATO(N)トワイライト