メイクアップシール~Tomix(N)北斗星~詳報5
前回の富塚通信にてお伝えしました通りメイクアップシール新製品
Tomix(Nゲージ)対応「北斗星・混成編成」がついに店頭発売も開始!
そして、今回で「北斗星・混成編成」詳報もいよいよラストとなります。
少し長めの記事となりますが最後までご覧頂ければと思います。
それでは、まずはこの車両。基本セットに含まれている
◎オロネ25-500◎


オロネ25-500
北斗星用の人用A個室寝台車「ツインDX」客車。
国鉄時代の最晩年にオハネ25を種車として6両が誕生しました。
運行当初は「ゆうづる」でも使用されていましたが、国鉄民営化後は、
JR北海道とJR東日本で3両ずつを引き継ぎました。
ちなみにJR北海道の3両は2008年に全て廃車となっていますので、
今回のシール化の室内再現ではJR東日本仕様の室内となっています。




オロネ25個室
オロネ25は個室8室が設定され、各個室に2段式寝台、ソファー、テーブル、
クロークにAVモニターといったA個室に恥じない設えとなっています。
既に詳報にてご紹介しました同じくA寝台車両のオロハネ24の壁面が
色味の濃い木目調だったのに対して、オロネ25はホワイト調の淡い
テイストの車内が特徴的です。入り口のドアデザインでは非常施錠用の
取っ手等もきっちりと再現してあります。
また、模型上の室内灯の設置位置に当たる個室のシールも、模型の形状に
適した複雑な形で採寸を行ってありますので、特別な調整を頂かなくても、
そのままシールをご使用頂くことが出来ます。


車端W.C.と洗面スペース
オロネ25のトイレや洗面スペースもオハネフ同様オプションのプラバン
加工で、リアルな再現をお楽しみ頂けますが、残念ながらオロネ25は
オハネフと模型の成型が異なり、肝心な洗面台の設置位置に模型
成型の突起(上記右画像を参照)がある為に、洗面はカーテン閉仕様
のみの再現となります。


左:通路壁面 右:乗降側デッキ
本ブログのオロネ25の冒頭の紹介でオロネ25はオハネ25を
ベースに6両を改造した車両である事は既に述べました。
ちなみにその種車となった車両はオハネ25の「14」「19」「233」
「235」「236」「237」番の車両群でした。
このベース車両が0番台か200番台であったかで、車両の外観上、
必然的にオロネ25の窓の形状に違いがありました。
また、今回シール化した北斗星・混成編成には含まれてはいませんが、
オロネ24-500とオロネ25-500でもやはり種車が24型と25型の違いがあり、
同じオロネではあっても当然車両の仕様や見た目に違いがあります。
模型を眺めながら、こうした車両の変遷を詳らかにするというのも
また楽しいものですが、昨今の車両製造や運用方法を考えると
今後はオロネ25のような種車の違いによる車両の違いといった少し
マニアックな変遷を辿る車両や列車というのは、今後登場する事は
ほとんどないような気がします。
さて次が北斗星・混成編成最後の車両です。
◎スハネ25-500◎


スハネ25-503
1人用B個室寝台。ソロとミニロビー、シャワー室の合造車。
今回の模型の製品化では、単に500番台というのではなく、
はっきりと503と明記されています。
スハネ25-503は平成元年にオハネ25-515を種車として
誕生した車両で、他のスハネとはミニロビーの窓が大きく
なっています。


スハネ25ソロ個室


左:個室通路 右:デッキ
スハネの上下に4室ずつ配置されたソロ個室。定員は8名。
2階個室への階段ももちろんシール化しています。
また、スハネ25-503番は、自動販売機が他のスハネ25とは異なり、
ロビーにではなくデッキに設置されているのも大きな特徴です。
もちろんメイクアップシールでもソフトドリンクを販売してある
自販をデッキ部分にデザイン。より忠実に再現された503が
お楽しみ頂けます。


スハネ25ミニロビー
大き目なソファーやテーブルがある寛ぎのミニロビー。
公衆電話やモニター、それに絵画も設置されています。
模型の成型的に高低差があまり無いにも関わらず、妙に細かい
リアルさを感じる作りとなっています。
尚、模型の形状的にロビー内の個人掛ソファ3脚のみシール化は
行っておりません。




前位側シャワー室とデッキ
公衆電話のドアとシャワー室の区画をプラバン加工でリアルに
再現頂けるようになっています。
プラバンを設置していない元の模型ではシャワー室内部が寂しく空洞と
なっていますので、是非プラバン加工を行って頂きたい箇所です。
さて、今回メイクアップシール化しましたTOMIX「北斗星・混成編成」の
基本セット5両と増結セット7両を組み合わせる事で、北斗星の運行が青函
トンネル工事の兼ね合いから1往復運用となった2008年から今年3月の
定期運行終了までの北斗星編成を再現する事が可能です。
メイクアップシールのデザインもスハネ25-503、オロハネ24-501といった
明確な車両指定がある客車も含め2014年頃の標準的な室内をベースに
シールのデザインを行っています。

メイクアップシール新製品
「JR 24系25形 寝台特急 北斗星・混成編成 基本5両」\3,800(税抜)
「JR 24系25形 寝台特急 北斗星・混成編成 増結B 7両」\4,600(税抜)
好評発売中です。(※販売価格は、2015年8月時点のものです)
また、KATOの北斗星に対応したメイクアップシール

「24系 寝台特急 北斗星 デラックス編成 基本6両セット」\3,800(税抜)
「24系 寝台特急 北斗星 デラックス編成 増結6両セット」\3,800(税抜)
も絶賛発売中!(※販売価格は、2015年8月時点のものです)
TOMIXの混成編成に対しKATOはデラックス編成となっています。
KATOの製品はTOMIXの2014年頃より少し前の、2010年頃の編成が
プロトになっています。
TOMIX編成との主な違いは、オハネ25のデュエット数がKATOの方が
1両多く、その変わりオハネフ24が含まれていない事。
そしてオロハネ24が2両ではなく、オロハネ24と25による編成となって
いる点にあります。TOMIXの混成編成とKATOのデラックス編成。
いずれにせよ北斗星の魅力が詰まっていることに変わりはありません。
先日、ついに1988年の運行開始から27年の幕を下ろした「北斗星」
昭和という時代の最後に誕生した日本初の豪華寝台特急。
「北斗星」の引退は鉄道史に於いても、多くの鉄道ファンに昭和は遠くに
なりにけりの感を一層強く印象付けたのではないでしょうか。
そんな超人気列車「北斗星」の車内内装を、KATO・TOMIX問わず
お気に入りの模型で、ぜひお楽しみ下さい。
~「さよなら北斗星」対応についての追記~
今回の「北斗星」引退を受けて、TOMIXから「さよなら北斗星」が発売
されるのでは?と予想されている模型ユーザーの方は多い事と思います。
何を隠そう筆者もその一人です。
しかし、残念ながら現時点では「さよなら北斗星」が発売されるのか
どうか、私共にも一切情報は入ってきておりません。
ただし、もし「さよなら北斗星」が新規で発売される事となった場合、
今回発売させて頂きましたメイクアップシール「北斗星・混成編成」が、
「さよなら北斗星」にも対応するかどうかというご質問には、お返事を
控えさせて頂きたいと存じます。
私共も実際にシール化を行った型番の模型に関しましては、シール
対応のお約束が出来ます。しかし、実際にシールを貼っていない模型
製品につきましては、メーカーの方で成型を変更している場合も
ありますので、例え同一の列車や車両であっても一概にシール対応の
可否についてのお答えは致しかねます。何卒ご理解くださいますよう
お願い致します。
尚、現時点では「さよなら北斗星」に関してシール化を行う予定は
ございません。
category: TOMIX(N)北斗星
| h o m e |