メイクアップシール~24系寝台特急ゆうづる~発売開始
本日の富塚通信は、メイクアップ新商品の詳報&発売情報をお届けします。
今回発売する新製品はNゲージKATO対応「24系 寝台特急 ゆうづる」です。

EF80牽引の24系ゆうづる
対応模型はKATOの下記2製品となります。
品番:10-811「24系 寝台特急「ゆうづる」 6両基本セット
品番:10-812「24系 寝台特急「ゆうづる」 6両増結セット
これらの模型はメーカーより何年も前に発売された模型です。
基本的にメイクアップシールの新製品はメーカーから新規、
もしくは再生産された模型に合わせる形で行っています。
しかし、今回シール化を行った「ゆうづる」は、前々からブルトレ
ファンのお客様より「どうして24系のゆうづるだけシール化され
ていないのか」というご質問を度々頂いておりましたので、
そうした熱いご要望にお応えする為、この度のシール化となりました。
ちなみにこれで、KATOの20系及び24系ブルトレは旧製品の
「20系あさかぜ」「24系北斗星」を除き、メイクアップシールにて
全て網羅されます。
是非、お好みのブルートレインのメイクアップをお楽しみ下さい。
尚、今回の「ゆうづる」シール化は、先述の通りお客様のご要望と
ブルトレ対応シールのラインナップ網羅とは別に、「ゆうづる」が
当店の所在地、我孫子を通る常磐線経由だった事も、実は製品化の
理由の1つだったりもします。
余談ながらシール詳報の前に1点ほど。今回のメイクアップシールは、
模型の構成に合わせて基本6両と増結6両の2パッケージ構成となります。
その内、基本セットにも増結セットにもオハネフ24が含まれていますが、
基本セットのオハネフ24は「交換可能な付属ジャンパ栓パーツ」が別
成形されています。

オハネフ24 付属ジャンパ栓パーツ取り付け
この付属ジャンパ栓パーツ、取り付けてみるとかなり実車のオハネフ24に
近づきます。欲を言えばホース部分も青色ではなく黒やグレーであれば
尚良かったのですが、ここはメイクアップシールを貼付後にぜひ塗装加工を
施したいと思います。
さて、シールの詳報前に模型の話をご紹介させて頂きましたが、
今回「ゆうづる」編成にてシール化を行った車両は次の4タイプです。
・オハネフ24・オハネ24・オロネ24・カヤ24
それでは先ずはB寝台「付属ジャンパ栓パーツ」も魅力的な
オハネフ24とオハネ24です。

オハネフ24

オハネ24


オハネフ24 乗務員室部分


オハネ24 乗降口側デッキ部分


寝台ベッド
◎オロネ24◎
「ゆうづる」編成の中で唯一のA寝台客車。模型的にも
特徴的なプルマン式(2段)がよく再現されています。

オロネ24




グリーンの寝台ベッドに車端部には喫煙室、更衣室も
設けられていました。
◎カヤ24◎
ブルトレ編成の電源車はカニが多いような気がしますが、
「ゆうづる」編成はカヤ24です。
本車両、登場時は職用車マヤ24として九州ブルトレにて
運用されていました。後に新聞輸送の為に改造を行い形式が
カヤ24となりました。
昨今は新聞の発行部数の減少が話題となっていますが、
新聞輸送に対応する為に車両の大改造を行った当時とは
隔世の感を覚えます。

カヤ24
模型のカヤ24ですが発電機部分が細かに再現されています。

こうした複雑な箇所はシールを貼る事が困難なため、
プラバン加工にて発電機を再現しています。

発電機部分の再現
模型の発電機部分にプラバンで作成した発電機を被せるだけ。
今回のカヤ24は前位側の発電機設置部分に段差がありましたが、
そうした部分も計算の上、シール設計を行ってあります。


左:業務用室 右:後位側発電機と荷物室
改造を行ったとは言え、やはりカニに比べると荷物室が狭く(厳密
には短く?)なっており、車両的にも車長が短い電源車です。
─トピックス─────────────────────────
模型には「ゆうづる」と「日本海」のトレインマーク変換装置が
取り付けられていますが、電源車カヤ24を組み入れた編成としては
「はくつる」「あけぼの」
そして列車としては2008年まで運行していた「銀河」編成などでも
使用されていましたので、「ゆうづる」だけではなく、そうした
列車の再現もお楽しみ頂けるパッケージと言えるかもしれません。
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さて、本日発売「24系 寝台特急 ゆうづる」では、各車両室内
シールの他に、寝台ベッド用の仕切りカーテンやブラインドシールが
付属。また、行先表示シールとして先のトピックスでご紹介した
「ゆうづる」「日本海」「あけぼの」「銀河」、その他にも「出羽」
「つるぎ」「鳥海」をご用意。
24系寝台を用いた幅広いブルートレインを再現頂けます。

当店所在地、我孫子も通過する常磐線経由で活躍した「ゆうづる」
「24系 寝台特急 ゆうづる 基本6両セット」¥3,600(税別)
「24系 寝台特急 ゆうづる 増結6両セット」¥3,600(税別)
(※販売価格は、2017年2月時点のものです)
KATOのプロトタイプは1980年頃ですが、「ゆうづる」の歴史をみていくと
この時期が「ゆうづる」運行上の1つのピークだったように思われます。
80年代以降は北海道への移動に航空機を利用する人が増え、それに
対抗する為に、国鉄でも寝台列車ではなく新幹線を中心とした輸送
戦略へと主力列車をシフトチェンジしてゆく事となります。
その結果、1980年を皮切りに「ゆうづる」も一部定期列車からの季節
列車への格下げが行われ、定期列車にも2段B寝台24系25形が
連結される事となりました。
元々は、「はくつる」を補完する形で設定された「ゆうづる」ですが、
「ゆうづる」という語感にはどこかしら寂しげな雰囲気があります。
しかし24系「ゆうづる」としては、航空輸送や新幹線が本格的に台頭し
始めた頃、寝台列車としての存在感を十分に示せたのではないでしょうか。
そんな時代背景を噛み締めながら、「ゆうづる」をメイクアップ頂ければ
と思います。メイクアップシール「24系 寝台特急 ゆうづる」、本日より
店頭発売開始です。
category: 24系寝台特急ゆうづる