メイクアップシール製作情報~スハ44特急つばめ~
本日の富塚通信は次回発売予定のメイクアップシールのご案内です。
現在製作中のメイクアップシールはこちら。
スハ44系 特急「つばめ」です!

一等展望車「マイテ39」
戦後初の国鉄特急として、1949年に東京駅~大阪駅間で特急「へいわ」が
運転を開始。翌年の1950年に公募により「つばめ」に改称しました。
「つばめ」といえば一等展望車ですが、他にも特別二等車や冷房機器を
備えた食堂車などを連結し、まさに当時の日本を代表する列車でした。
今回は先行情報として、シールデザインが完成したばかりの三等車
スハ44の写真を大公開。

グリーンの純毛の座席が特徴的なスハ44
スハ44は特急用の2人掛固定シートの三等車。もともとはスハ43が
「つばめ」「はと」で使用されたものの、特急用としてはその用途に
不十分であった為、緊急で特急専用の特ハとしてスハ44、スハフ43、
スハニ35を製造。ちなみにスハ44は、1951年に汽車日車支店で
34両が製造されました。
座席は進行方向に固定され回転は出来ません。モケットはグリーンの
純毛で背ずりのヘッド部分は枕として盛り上がった作りになっています。
出入台は1ヵ所のみで、床はリノリウム張り。化粧室には飲料水タンクが
設けられていました。
さて、スハ44系特急「つばめ」ですが、実はスタッフの1人が模型の発売時に
購入した「つばめ」を頑張って着色したとの事だったので、今回は「つばめ」の
シール製作に合わせて、着色した模型を見せてもらいました。

塗料による着色を施したスハ44
グリーンの座席と床・壁面が塗装されています。折角なので、
メイクアップシールとの比較で2両を並べて撮影してみました。

手前:メイクアップシール 奥:塗装
塗装には座席のグリーンと床や壁面用に2色を使用。調色を行うと均一な
再現を行うのが難しい為、塗料の色をそのまま使用したとの事。
また、塗り分けの為にマスキングテープを貼ったり、複数回の重ね塗りを
行ったりで、1両当たりトータルで8時間くらいの時間を要したそうです。
以下は各部分を拡大しての比較です。


左:座席正面 右:座席背面


左:デッキ側の壁面 右:客室内の壁面
やはりメイクアップシールと塗装の違いは、各パーツの再現性の違いに
あります。例えば座席。塗装の場合、ヘッドカバーまでなら頑張れば塗装
可能でしょうが、座席背面の折り畳みテーブルや灰皿まで再現する事は
限りなく困難です。
また、壁面部分の質感やドア部分、更にはポスターのディテールに至る
までその再現領域の幅は圧倒的にメイクアップシールに軍配が上がります。
作業時間に関しても、スハ44であればゆっくりと丁寧に作業を行っても
凡そ2時間で完成させる事が出来ます。
今回は、たまたま塗装車両のスハ44がありましたので、少し趣向を変えて
メイクアップシールを使用したスハ44との比較をご紹介させて頂きました。
さて、メイクアップシールスハ44系 特急「つばめ」では、マイテ39にちょっと
したサプライズをご用意する予定です。
製品発売に合わせ詳細情報も順次お届けしていきますので、どうぞご期待
ください。
category: 特急つばめ・青大将